【ジョジョの奇妙な冒険】殺人鬼と白雪姫

00.年始、二日酔い ページ32

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カレンダーを見ると2016年だった。なのでいま、とりあえずと台所にあった餅をオーブンで焼いている。
Aは今日は何時に起きてくるのだろう。
と思ったら、スーツの袖を引っ張られる。見なくても彼女とわかってしまう。やはりAは、小さくて可愛らしい。

「吉良さん！あけましておめでとうございます！」

「ああ、あけましておめでとう。」

Aはどうやら(クリスマスのときもそうだった)イベントの類が好きみたいだ。
元日の朝からやたらとテンションが高い。
「今年もよろしくお願いします！
えへへへ、吉良さん」
「うわっ、どうしたんだい」
新年の挨拶をすませると、唐突に抱きついて頭をぐりぐりと擦りつけられる。
ぼくはどきりとして、いつもなら絶対にこんなことはしないAをみた。
………………
「あたまいたい」

………ああ、そういえば、昨日、彼女が一応と買ってきた酒を、大晦日だからとすこし飲んだな。
まさかあの程度で、二日酔いか？
いや、彼女の飲んだ量はそこまでじゃあなかったはずだ。グラスだってぼくよりは小さかった。

「あの量で？」
「いえすあいむ二日酔い」
「水飲んで寝てなさい」
「だって今日お正月じゃないですかあ！
こんな時にわたしは…ああ、吉良さんんん」

ぼくよりいくらか小さな身体が、ぼくの身体にさらにぴたりと、密着させるように押し付けられる。
べつに全然いやなわけではないのだが、このままでは非常にまずい状態だと思う。ので、力なくへたりこむようにぼくに体重を預けているAの膝の裏とうなじのあたりに腕を伸ばした。
彼女がまた、顔を歪めて唸った。
「いいかい」
まあ、返事は返ってこなかったが。
ぼくは所謂、「お姫様抱っこ」とやらで彼女の自室にAを運んだ。この部屋へ入るのはぼくがここへ来た日以来、だ。
ぼくがあの日見たまんまのベッドに運ぶと、ううう、とまた呻いた。
「水を持ってくるよ」
ベッドから離れようとしたら、袖をまた、きゅう、とつかまれる。
「すぐ帰ってきてくださいね」
「………ああ、」

…………くそ、してやられた。

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あけましておめでとうございます！
ジョジョラーとしてはまだまだなのですが今年もジョジョを愛します〜〜！！
白瀬ちゃんはこのまま看病されて寝落ちして手をさすさすされるのに気がつきません。

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