story♪14 ページ14
･
「Aっ」
放課後、帰ろうとしてると
誰もいない廊下で後ろから呼び止められた。
まさか、と思って振り向くと
そこには、永瀬くんが立っていた。
そのまま私の所に走ってくる。
廉「これ･･･ 」
永瀬くんが差し出したのは、
紛れもなく、私が永瀬くんに貸してあげた折りたたみ傘だった。
なんで。
今日は雨予報でもないのに傘なんて持ってきてたんだろう。
なんて思ったけど、それを永瀬くんに聞き出す勇気はない。
ただ無言で受け取ると、永瀬くんがふわっと笑った。
廉「ありがとう、ほんまに助かった。
次会えたらお礼言おうと思ってたけど、
こんなすぐ会えると思わんかった」
さっきチャラいなんて感じたのが嘘みたいな優しい笑顔。
それはまるで初めて会ったあの日のような
私が恋に落ちた永瀬くんだった。
さっきのと今の、どっちが本当の永瀬くん？
そのとき、ふと甘い匂いがした。
まるでこの世の全ての女を魅了して誘うような、
甘美な香り。
廉「ん･･･桃？」
「っっ･･･」
気づけば彼との距離は数センチで
永瀬くんの高い位置に見上げてたはずの綺麗な顔は
私の目の前。
キスしそうなくらいの至近距離で、
永瀬くんの綺麗な瞳と
私の驚いたように開かれた瞳が
ゆっくりと、交わった。
「リップ、で･･･」
廉「やっぱり」
そのまま永瀬くんの顔が離れていくからほっとしたのもつかの間
また永瀬くんと目が合った。
熱い。ジリジリと焦げるような視線に
逸らしたいのに、逸らせない。
･
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 970人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
さく(プロフ) - LuLuさん» LuLuさん、嬉しい言葉の数々ありがとうございます！！ お話を読み返していただけるなんて嬉しすぎます(TT) 最近亀更新続いちゃってますがぜひ更新した時は遊びに来てください♪ (2018年3月18日 0時) (
レス) id: 1dbc2e4e2d (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - めろさん» めろさん、初めまして(^^) ずっと前からなんてありがとうございます！嬉しいです！ この作品も愛してもらえるよう更新頑張りますのでよろしくお願いします♪ (2018年3月18日 0時) (レス) id: 1dbc2e4e2d (このIDを非表示/違反報告)
LuLu(プロフ) - さくさん！！わたしさくさんの作品がほんとにほんとに大好きです！！純粋にキュンとキュンします(＞＜) さくさんのお休みさてれた期間も、何度も何度も作品を読み返してずっと待ってました(笑) さくさんのペースでこれからも頑張ってください！ (2018年3月17日 6時) (レス) id: 2bd1670f20 (このIDを非表示/違反報告)
めろ(プロフ) - はじめまして、実はずっと前から作品読んでまして、、この作品どんなになるのかなってドキドキしてます(^o^)更新楽しみにしてます！ (2018年3月8日 22時) (レス) id: acc3eee29c (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - ちゃんこさん» ちゃんこさん、はじめまして(^^) その言葉が一番嬉しいです！！ これからも楽しんでもらえるように精一杯頑張ります。受験のこともありがとうございます！ (2018年2月17日 7時) (レス) id: 1dbc2e4e2d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：さく
| 作成日時：2018年2月9日 17時
