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story♪163 ページ27











普通、こんな深夜に学校に忍び込むなんて無理な話。






・・・でもね、温室は特別。






裏道から歩いて行けば、少し開かれた温室の裏門。







そこからこぼれる少しの光に、


もう私より先に誰かが訪れていることを、教えてくれていた。









そっと中に入ると、


しーんとした中に、かすかな人の気配。






それはメロディーのようで


紫耀の低くて優しい声が、


私たち3人で作った曲を、鼻歌で歌っていた。









ふと、その鼻歌が途切れて


紫耀がまるで気配に気づいたように急に振り返る。





驚いたように目を丸くした紫耀と、



視線がまじわった。









紫「A・・・なんでここに?」



「岸くんたちに紫耀の居場所聞いて、」








本当に驚いているようで、目をパチパチさせている紫耀の隣に


腰を下ろしても、紫耀は何も言わないから、


そこに座っててもいいよ、って意味だと解釈することにする。









紫「・・・1人で来たん?」



「うん」



紫「ダメやん・・・、もう外真っ暗なんやから」








困ったように眉根を下げて微笑んで、


そんな心配をしてくれる。





こんな時でも、



紫耀の優しさに泣きそうになるーーーー。









紫「ここに来たの、久しぶりやわ」



「なんで急にここに?」



紫「懐かしくない?このベンチとか」








微妙に会話が食い違ってる気もするけど、


それは紫耀と話してたらいつものことだ。






たしかに、懐かしい。







私も卒業してから1度も来てなかったけど



ここは今も、何年経っても変わらず綺麗な場所のままで



ここだけが、流れる時間なんて関係ないというように



あの頃と同じままだった。







・・・私たちは、いろいろあったのに



変わらないものも、あるんだね。








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設定タグ:平野紫耀 , 永瀬廉 , ジャニーズJr   
作品ジャンル:恋愛
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ゆっぴー - 次は廉くんメインでお願いします。 (2021年12月31日 15時) (レス) @page40 id: 233a7fa478 (このIDを非表示/違反報告)
まみ(プロフ) - 久々にドラマ化して欲しいって思ってしまいました。 (2019年1月11日 10時) (レス) id: 419462b8b5 (このIDを非表示/違反報告)
岩瀬紫耀(プロフ) - お疲れ様です すごくいい作品でキュンキュンしました れんくんが主人公を思う気持ちや、紫耀くんが自分の気持ちを押し殺して芸能界で生きてる姿に泣けてきました 紫耀くんと結婚してからの話もまたみたいなって思いました 続き編書いてほしいです 頑張ってください (2018年6月8日 17時) (レス) id: bb863aa5bb (このIDを非表示/違反報告)
ポムポム - すっごく素敵なお話でした…!凄くキュンキュンしたし、泣けたし… それで、どうしても気になるんですけど、しょうんれんと主人公で作った曲の歌詞はどんなのかなと思ってですね。もし!よければ教えて頂けませんか?よろしくお願いします…!! (2017年7月4日 18時) (レス) id: 3cb70c5cf8 (このIDを非表示/違反報告)
さばお(プロフ) - 初めてコメントさせていただきました。今まで占ツクを読んでいて初めて泣きました。廉くんの主人公を想う優しい気持ちに涙が止まりませんでした。そして紫耀くん自分の気持ちを隠し芸能界で生きる姿に感動しました。紫耀くんが時々だす切ない表情を思い出しました。 (2017年5月20日 20時) (レス) id: 41257c0302 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さく | 作成日時:2017年4月23日 18時

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