＊虹色レイン5~Sho.Ren~

story♪151 ページ15

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麻「この前は楽しめた？」



「う、うん･･･楽しかったよ」



麻「Aちゃんと廉くん、いい感じだったもんね〜」






麻友ちゃんの甘い声は、頭をクラクラさせる。








麻「私も紫耀とデートできて楽しかった！」



「そっか･･･」








私の素っ気ない返事が逆に物足りなかったのか、


ずいっと近寄ってきて、目をキラキラさせて訴えかけるみたいに、話しかけてくる。









麻「紫耀ってね、本当に優しいの。

麻友が転びそうになったら、ぎゅって抱きしめてくれて」








･･･抱きしめたんだ。









麻「大丈夫？って笑ってくれたの」








･･････そんなの、聞きたくないよ。



だって私も、･･･紫耀が好きなんだもん。









「麻友ちゃん、あのね･･･」



麻「でね！麻友もっと紫耀のこと知りたくて」






いつかは私の気持ちも言わないといけない。


じゃないと麻友ちゃんに嘘をついてしまうことになる。




そう思って勇気を出して口に出した言葉は、次の麻友ちゃんの言葉で遮られた。








麻「Aちゃんって紫耀と近い距離で働いてるでしょ？」



「え･･･」



麻「協力してほしいの！」



「協力･･･？」



麻「そんな難しい事じゃないよ。

例えば麻友が遊びに来た時に紫耀と2人きりになれる時間を作ってくれるとか」







麻友ちゃんは、屈託なく笑う。








麻「Aちゃんならそれくらい･･･できるよね？」








そんなの、嫌に決まってる。



私だって、紫耀のこと･････





でも、言えなかった。



目の前の笑顔の麻友ちゃんが怖くて、



まるで石化されたように、何も言葉が口から出てこない。






このままじゃ、協力することになっちゃう･･･









「もう、そのへんにしといたら？」









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