＊虹色レイン~Sho.Ren~

story♪31 ページ31

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〜廉side〜



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この時の俺は、幼すぎたんや。









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廉｢なにか、･･･あったん？｣







デリカシーの欠片もないぶっきらぼうな質問にも


キミは恐る様子もなく、優しく笑う。









｢ううん、何も無いよ｣




廉｢何も無いわけ･･･｣




｢廉、私もう少しで誕生日なんだよね｣




廉｢そ、そうなん｣




｢お祝いしてくれる？紫耀と｣




廉｢、まぁ、してやらんこともない｣









なんか、うまく話、そらされた気がするけど



きっとそれは、気のせいじゃない。





でもそれ以上突っ込んで聞けるほどの


話術なんて俺には持ち合わせてなくて。









でもこの時の俺は、


何も知らない、鈍感なただのガキやったけど




それでもどこかで、


気づいてしまってたと思う。









廉｢紫耀と、お祝いしたる｣




｢ほんと？嬉しい｣









パサっとAの肩から落ちた髪の毛を、


丁寧に耳にかけ直すAの


その一連の動作が、やけに色っぽくて






慌てて目をそらす。








最近の俺は、なんだかおかしかった。






無性にAに構って欲しくなるし


Aがこうやって少しでも元気がなかったら胸がざわざわして、俺も苦しい。





Aといるとドキドキして


でもそれも、悪くない気がしてるんやから。









気づけばAを瞳に捉えてて


その中のAはいつだって、紫耀を見てた。







でも俺は何も答えにはたどり着けなくて。




そんな鈍感な俺をAは知ったら･･･



馬鹿にして、笑うんかな？









あの時、少しでもなにかに気づけてたら




俺たちの未来は、変わってたｰｰｰｰｰ？









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