＊捨て猫、拾いました。~Sho.Ren~

story♪22 ページ37

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紫「てか、作るって発想がAらしいわ」



「え･･･、違った？」



紫「ううん、お前らしくて良いって言ってんの。」







あー、幸せかも。これ。



さっき沖縄に行きたがる紫耀に

いい子で待っててなんて偉そうに言った私だけど


私の方が、1週間も紫耀と離れ離れで大丈夫なのかなー？



だって紫耀はこんなにも


私の近くにいる。





離れるなんて･･･少しの間でも、寂しいに決まってる。








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紫「なんかさ、Aって」



「いいよ、もう悪口は」



紫「いいから聞けって。

はじめは何やねんこいつ、って正直思ってた。

みんなが見て見ぬ振りして俺の前通るのに、真正面から話しかけてきて」








･･･だって、気になったんだもん。紫耀のこと。








紫「Aってどっか抜けてるし単純すぎるところあるし、素直でなんでもすぐ行動するし」



「･･･要はバカって言いたいのね」



紫「けど。俺はそれが好きやで。」








え？







紫「そのAの純粋さがほんまに可愛い。」






えっと、なにこれ･･･



驚いて紫耀を見上げる





途中までまたバカにして･･･ってぷんすか聞いてた私は

急にそんな甘い言葉を言われて、どう反応していいのか、


完全にショート。








紫「今やってさ、こんな一生懸命紙芝居作って･･･。

可愛いって思わへんようにする方が無理やん。」







気づけば紫耀も私も鉛筆を持つ手が止まってた。




ねえなんで。


紫耀の瞳には私だけが、


真っ直ぐと映ってる。









紫「･･････あほ」








それは最後の紫耀の強がりだったのか。




そう意地悪な言葉を言った後に





優しい優しい、キスが降ってきた。









紫「お土産、楽しみにしてるから。」



「へ･･････」



紫「あと沖縄から帰ってきたら。

覚悟しときや？」









な、なにを？





でもそんなこと聞き返せないくらい、


私には、紫耀からのキスと紫耀の笑顔を受け止めるのが


精一杯だった。









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