＊捨て猫、拾いました。~Sho.Ren~

story♪17 ページ32

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よし、と隣で呟いた紫耀は


そのまま帰ると思ったのに

くるりと方向転換。




家とは逆の道を歩き出す。








「紫耀？」








紫耀が先に歩き出すからついて行くしかなくて


紫耀に追いついて肩を並べる。








紫「バニラ、幸せに暮らしていけるかなー」



「大丈夫だよ。あの子、いい子そうだったもん。」



紫「そうやな。」



「バニラにもちゃんと、帰る場所があってよかった。」



紫「･･････」









黙ってしまった紫耀を不思議に思って


隣を見上げると、真剣な顔の紫耀。









「紫耀ー？」



紫「へっ？･･･ああ、ごめんごめん。」



「ていうか、どこ行くの？」



紫「せっかく2人で外出てるんやしさ、ちょっとデートしよ」








デート？！


これって、デートなの？



や、でも恋愛感情なくても

男女が2人きりで遊ぶことをデートって表現する？


きっと紫耀もそこまで深く考えて言ったわけじゃないし･･･







紫「A」



「は、はいっ！！」



紫「おもろい顔なってる。笑」








紫耀が私のほっぺたをぷにっとつねる。



やっぱり、意地悪そうな笑顔で。








ねえ、紫耀。



きっと私、



この時から貴方のこと好きだったのかな。






だってこんな優しくてかっこいい紫耀を



･･･好きにならないわけがない。









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