＊捨て猫、拾いました。~Sho.Ren~

story♪11 ページ26

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びっくりして振り返ると




「っっ！」




紫耀の顔が思いのほか近い。





慌てて後ずさろうとすると


ぐんっと紫耀との距離がまた近づいて･･･






顔と顔の距離は10センチ。








紫「なにこれ･･･」








呼吸もとまるほど綺麗な紫耀の顔が


怪訝そうに私のほっぺに近づいて




紫耀の親指と人差し指がツーっと私の頬を滑る。









紫「ん･･･？泥？」








なに、これ。



それ取るくらいなら、そんな覗き込むほど近づいてこなくてもいいじゃない。



･･･変に、ドキドキした。









「あー、泥。きっとたくやくんのせいだ。」



紫「たくや？誰やねん、それ」






なんでちょっと不機嫌になるのよ！







「幼稚園の子ども。

いつも私を泥んこまみれにしてくる問題児だよ。まあ、可愛いけど。」



紫「幼稚園？

おまえ、幼稚園の先生？」



「えっ、言ってなかったっけ？」









その事実に紫耀は急に笑い出す。









「なんで笑うの？！」



紫「なんか･･･っぽいなーって。」



「ぽい？」



紫「Aっぽい。幼稚園の先生とか。」









それ、どういう意味。


ていうか、いちいち名前呼ばれる度にドキンてするこの心臓、どうにかしてほしい。









紫耀の作ってくれたご飯は意外にも美味しくて、


美味しい美味しい！って食べる私に

じゃあ今度から夜ご飯は俺が作るよって言ってくれて



また増えた、紫耀との約束ごと。









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