＊捨て猫、拾いました。~Sho.Ren~

story♪10 ページ25

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「ただいまー」



紫「おかえりー」








帰ってくる返事。



予想よりもずっと、紫耀の声は私の心を踊らせる。





実は、いつもよりも帰ってくるのが楽しみだった、なんて


恥ずかしくて本人には言えないけど。









紫「おつかれ」








ぴょこっと顔を出した彼。




エプロン？


かっこいいけど。









「なんでエプロン？」



紫「夜ご飯作っててん。

掃除だけじゃ暇で･･･、たまにはこういうのもええやろ？」



「え、うん！嬉しい！！」







お仕事帰宅してからの夜ご飯作りはちょっと苦手だったりもするんだよね。



それに、誰かの手作りを食べるのって久しぶりな気がする。









紫「わっ、バニラ、靴下食べるなって〜」








いつも私が帰ってきたら私に飛びついてたはずのバニラは、


いつの間にか紫耀に懐いてて、紫耀に遊んでくれと言わんばかりに紫耀の靴下を噛んで甘えてる。








「すごい！めちゃめちゃ懐いてる！」



紫「ま、1日中一緒におったらな〜？」






バニラの頭を撫でてやる紫耀は、嬉しそう。



よかった、ここ、気に入ってくれたのかな。



とりあえず、当分ここを出る気はなさそう。





どこかでほっとしてる。








紫「手、洗ってきたら？食べよ」



「あ、うん！」



紫「あ、まって」








洗面所に向かいかけた私の腕を


急に紫耀が引っ張った。









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