あなたじゃないと。3

13たくさんの愛を ページ14

「............合宿？」



菅「うん、っていっても烏野でなんだけど。」



「どれくらいの期間？」


菅「いや、1日だけ。」




ホッと胸をなで下ろす。




孝支と仲直りしてから、この家で一人になるのは初めてだ。





少し、いやものすごく寂しい。



それがたとえ1日だけでも。






菅「そんな顔すんなって。そうだ、練習見に来てよ。相手、音駒だし。」



「音駒?!」






鉄朗や研磨など音駒のみんなの顔が浮かぶ。



あの合宿以来会っていないからすごく会いたい。








「行きたい。」



菅「音駒だけじゃなくて、俺のこともちゃんと見ててよ？」




「もちろん！」






楽しみだなー。


みんな元気かなー。





にやにやとしているとバシッとデコピンをされた。






「いたっ！」



ちょっぴり涙が目に浮かぶ。





菅「やっぱ来てほしくないかも。いや来てほしい。いや、やっぱり.........。」



「どっちよ。」






ジンジンとするおでこをさすりながら孝支を睨む。









菅「だってAと月島会わせたくないし。」





月島という名前を聞いて思い出す、あの言葉。










月『婚約者がいる人を好きになっちゃいけないなんてルール、ないですよね？』









菅「今思い出しても腹立つ〜〜〜!!」





髪をくしゃりとして顔を歪ませる。




確かに驚いた。けど、











「私は孝支が大好きだから。」








心配しないで。




その言葉は口から出ることなく、消えていった。





孝支の唇が私の唇を塞いだのだ。












菅「.........あんま可愛いこと言わないで。






それとも、誘ってるの？」







真っ赤な顔が一転、妖艶な笑みを浮かべる。






「誘ってなんか......。」




菅「そうだよねー、1日とはいえ離れるのはさみしいよね。













だからそんなの消えるくらい、















いっぱい愛してあげる。」















翌日、私の腰が痛くなったのは言うまでもない。

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