トイレから出たら太宰さんに会いました(白目)【文スト】【トリップ】

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「虫ケラだって生きている！」


「えぇ」


敦くんの駄目人間の演技が上手すぎて谷崎くんが引いてるよ？


探偵社じゃなくて俳優にでもなれば良いのに＿＿＿＿ハッ待て。それでは原作が進まないから矢張り駄目だ。


「ね だから爆弾捨てて一緒に仕事探そう」


この世の終わりみたいな顔だね敦くん。


「え いやボクは別にそういうのでは」


谷崎くん、演技頑張って。



もう私は目が痛すぎて演技とかの問題じゃないから。通り越してるから。ねばーぎぶあっぷだから。


「手帳の頁を消費うからムダ撃ちは厭なんだがな……！独歩吟客」

あらやだ素敵ですこと。国木田さん。


鉄線銃と書いた手帳の頁を破るとその紙が鉄線銃に変わった


国木田さんが鉄線銃を谷崎くんの手元に撃ち、谷崎くんに国木田さんが蹴りを一発入れ無事に確保した。


「Aさん。大丈夫ですか？」


『敦くん。ありがとう』


敦くんは拘束を外してくれた。

ふわりと彼の匂いがしる。

強いけど何処か優しく抱き寄せられた。

『………敦くん？』

「暫くこうさせて下さい。」


参ったな。これじゃあ敦くんがリモコン押すとこまでいかないなぁ。


まぁ頑張ってたし良いか！



顔を見上げると泣いてる敦くんの顔が見えた。


駄目よ私ってば涙もろいんだから


私もつられて涙が出てきた


『怖かった』


そう思っても無いこと云いながら敦くんを抱く力を強くする


「無事で良かったです」


敦くんは私の頬を通る涙を親指で拭き取り

頬を手で覆い









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チュッ＿＿＿＿＿＿









私と敦くんの唇が重なる音が社内に響いた

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