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こんな形で、やや無理矢理距離を縮められたコウジはあっという間に、タメ語で話すこと。給仕を終えたら座って一緒に喋ること。とエスカレートする要求を断れないまま仲を深めていった。
今日にいたっては、リョウタとショウタ二人からケーキを一口ずつ分けてもらってしまった。
職場にバレたら即クビ案件であるが、二人のお願いを拒否するなんてことも出来なかった。
(俺なんかにずっと構ってくれるうえに、気までつかってくれるとか…ほんま誰にでも優しい人なんやろうな。)
なぜならコウジは、二人が「誰にでも」優しい人であるから故に、同年代である自分に「気をつかっている」と思っていたからだ。
(でもお客様に気をつかわれるようじゃまだまだやな…。もっと頑張らんと！)
と、検討違いな方向に気合いをいれていたコウジは、ふと視線を感じて振り返った。
「なんやろ…気のせいか…？」
ホラーなどあまり得意でないため、足早に歩いてアパートに戻った。
「さっさとお風呂入って寝るに限るわ。久々にお湯ためよかな！」
あえて声を出しで恐怖を紛らわせていると、ポストの挿入口からチラシがはみ出ていた。
「あれ〜。おかしいな、一昨日全部取ったのに。」
ロックを解除して、ゆっくりと開いた瞬間。
溢れんばかりに入っていた郵便物が、雪崩を起こして地面に散らばった。
「えっ、なにこれ…？」
それらは全て、宛名のない真っ白な封筒だった。恐る恐るひとつ開封してみると、ぎっしりと写真がつまっていた。
学校へ向かう制服姿のコウジ。
近所の公園で、舞台の練習をするコウジ。
バイト先のギャルソンの制服を着ているコウジ。
何枚めくってもコウジ一人だけの写真だった。
慌てて落ちた封筒を拾い上げ、コウジは自分の部屋へ駆け込んだ。急いで鍵をしめた瞬間、へなへなと玄関に座り込んだ。
すぐに誰かに相談しなければ。
頭では分かっていた。
でも、誰に？
自問自答を繰り返しながら、ふと頭を過ったのは優しい笑顔を浮かべる二人の姿。
(あかん！これくらい、無視しとけばすぐにおさまるやろ…。)
震えるからだに鞭を打って、立ち上がる。
「大丈夫や…大丈夫。」
そう言いながら、無理に笑顔をつくった。
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比呂(プロフ) - 初めてコメントいたします！ゆりこじが大好きなのでこの小説を見つけたときはすごく嬉しかったです！一気に読みました！�兇眛匹澆泙靴拭�これからも楽しみにしております！ (2021年5月20日 22時) (
レス) id: a496cb4725 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - ゆ〜さん» ゆ〜様 コメントありがとうございます。少しずつお話のテンポあげていきますので、楽しみにしていていただけると嬉しいです。 (2020年2月19日 0時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆ〜(プロフ) - 有閑倶楽部もスノも好きなのでこの作品に出会えて感動してます！笑 続き楽しみにしてます！！ (2020年2月18日 2時) (レス) id: 59480d1b07 (このIDを非表示/違反報告)
ろこ(プロフ) - 、さん» ご指摘下さりありがとうございます。確認が甘く不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。 (2020年2月18日 1時) (レス) id: c2ca1181c3 (このIDを非表示/違反報告)
、 - オリジナルフラグ外て下さい。違反ですよ (2020年2月17日 16時) (レス) id: 5d9d69443a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ろこ | 作成日時：2020年2月13日 21時
