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「ヌナ」
「んん？」
「別れて」
「は？」
散々に可愛がられた後にこれである。ピロートーク特有の甘々とした雰囲気は霧散して、一気に殺伐とする。ジニョンの瞳は何処を向いているか分からなかったけれど、それが無性に悲しくてAは彼の腕に縋り付いた。
「ヌナ？」
「なんかした？やなことした？やなこと言った？」
端正な芸術作品が歪んだ。腕の中の愛おしい人を直視できない。必死に尋ねるAにジニョンはそっと目を逸らした。それだけで悟る。私のためか、と。
「別になんもないよ、俺が疲れた」
突き放す態度は幾年かぶりで後ろを付いてきたジニョンを思い出した。臆病で、優しくて、ツンデレで、愛情表現が下手くそな可愛い弟。気遣いの仕方も下手くそで、全部「ヌナ、嬉しい？」と訊いてしまう様な子だ。
「ね、ヌナ、怒った？」
_____あぁ、やっぱりこの子は…。
答えが出ていなかったAに対して何よりの答えである。揺れる瞳が真剣に心を貫き、不安と期待に揺蕩うジニョンの気持ちがじんわりと伝わる。本当に下手くそだ。
「ベベ、大好きだよ」
「知ってる」
「あんた私の弟ね、ずっとずーっと大好きな可愛くて格好いい大切な弟」
「俺ヌナのお陰でこうなれた。でもヌナは俺じゃないみたい、窮屈そう」
「何か、違った」
「ヒョンは不器用だから誤解しないであげてね」
「あんたが言うか」
久方振りにしっくり来る会話だったと思う。関係なんて全部取っ払ってやりたい様にやったら2人は笑えていた。お互い肩の力が抜けて笑顔が柔らかくなった。
「元から私たち無理だったのかな」
「意味のない仮定だね」
「パクジフンに会ってなきゃちゃんとカップルになれてたのかな」
「それも意味のない仮定だね」
「私が、ベベの___「今となっては全部意味がないよ」
ジニョンは酷く静かに微笑んでAの言葉を遮る。
「ヌナ、これからも格好いい自慢の姉でいてね」
「あのソヌAが姉だなんて、はっ、ペジニョンどうやらあんたは大物みたいだ」
「当たり前じゃん、ヌナより有名になってあげるよ」
「期待しとくよ」
2人は手を取り合って身支度をする。以前のぎこちなさも消えて今は本当に息のあった姉弟だ。
「夏休みでリベンジ、ベベ」
「喜んで協力するよ？」
「流石だ、My cutie」
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (
レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FIX | 作成日時：2020年4月8日 11時
