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「(あ、ベベだ)」
渡り廊下を歩いていたAはクラスメイトといるジニョンを見つけた。彼らは花にあげるための水をホースから撒き散らして楽しそうに戯れている。久々に見た幼馴染みの顔に頬が少しにやけた。
ふと目が合ってジニョンが駆け寄ってきた。
「A、久しぶり」
「久しぶりー」
「弟扱いやめてよ」
頭を撫でようと手を伸ばすとジニョンは拗ねたようにAの細腕を掴む。むっとした表情にAは安心していた。
前よりも背が伸びて、雰囲気も大人びた様だが中身は変わっていなかった。背伸びをしてる感じがどうにも可愛くてくすりと笑ってしまった。
「あ、なんで笑ったの」
中身は変わらなくても顔付きは変わるらしい。キッと吊り上げた眦と長くなった前髪が色っぽくてAは悶えないよう必死だった。
「ベベちょっと格好よすぎる」
「知ってる」
「私あんたのそういうとこ嫌いじゃないよ」
ジニョンはバッサリと褒め言葉を斬り捨ててAに抱き付く。慣れたものでAも軽く抱き締め返した。(断ると後が面倒くさいのだ。)
そしてあしらう。グッとジニョンの頼もしくなった胸板を押し返して、抵抗するジニョンを引き剥がそうと試る。しかし成長したジニョンの腕の中にすっぽり収まってしまう。Aもそこそこ高身長ではあるのにだ。
「彼女いるでしょ、ほら、離れろ」
「Aはノーカン」
「最近スペシャルだな。へい、離れろ」
あとちょっと。とジニョンが耳元でぽそりと呟いた。これぞ幼馴染みである。Aの弱味を的確に握り、優位な方向に持っていく。
惚れた弱味もあるのか、Aは結局絆されてジニョンの言葉に従ってしまうのだ。
それにしても随分と暑い。真夏もすぐそこである。体温がじんわりと上がって汗ばんでいく。
「ペジニョン、隙あり！！！」
「ぇ」
「ぅ、わっ」
解放された直後の冷水である。見事に2人揃って濡れ鼠だ。
水をかけた(ジニョンだけだと思っていた)後輩はAの顔を認識して青ざめた。
「俺、初めては好きな人って、決めてるんで…許してください！！」
その台詞で、Aのイメージが推し量れると言うものだ。悪名ここに轟く。比較的、被害の少なかったジニョンは問う。
「なんでお前が狙われる前提なんだよ」
「え、だって…」
「悪いけど、あんた、タイプじゃないわ」
髪の毛を掻き上げて、Aはうすく笑う。透けたシャツも相まって相当な破壊力だった、と男子生徒は語る。
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (
レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FIX | 作成日時：2020年4月8日 11時
