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「それ、あげる。あとこれも」
ブランドの紙袋を渡された、中には大量の服が入っている。あれもこれも、と着替えさせられてる内に、いつの間にかジフンにあげる服とあげない服をAが選定していたのだ。
「私よりジフニのが似合ってたのはあげる、ほぼ新品だけど嫌だったら売るか捨てといて」
「(これ売ったらいくらだよ…)」
「カッコいいじゃん、流石わたしー」
何着も着たが結局シンプルなコーデにまとまった。
薄手の白シャツの上にはダボっと大きい黒地のチルデンベストで深緑のラインが入っている。ブランドタグを見たときにジフンは悲鳴を上げかけたがご愛嬌である。
更にジフンに待ち構えていたのは、値段タグの付いた新品のグレーのチノパンである。フィッティング時に見えたのは8に0が四つついた小さなタグ。脚を通した後では遅かった。
ジフンは本日のコーデに一体いくらかかっているのか考えるのを辞めた。根本的に、アウターやインナーは分からないでもないがメンズ物のパンツをAが持っているのが不思議で仕方がない。
興味はあったが、聞いたら最後、地獄を見ると分かっていた賢明なジフンは触れずに流すに留めた。
憔悴したまま、リビングソファでカトクを交わすと出掛ける準備の出来たAが出てきた。
「OK、これであんたのこと送るわ」
「お前なんでそうやって攻めていくの？？」
「可愛いでしょ、一回やりたかった双子コーデ」
頭痛のタネである。もし知り合いにバレたら弁解の余地も与えられない超強気コーデだ。
丈が短くなったベストに、ワイドパンツとシルエットが変化しただけで色味は変わらない。
「大丈夫でしょ、髪の毛切るから」
「…は？？」
「切ってくれるんじゃないの」
「(まじかよ、こいつ…！！！)」
ジフンが育てた(乾かしただけである)髪の毛を己が手で切れと宣うのか。それこそがAクォリティ。染まり切れなかった男(ジフン)の末路である。
「心配いらないって、送ったらちゃんと美容院行くから」
「なら最初からそっち行けよ」
「あんたが切るって言ったからセットまで用意したのに？」
「了承とってからやれよ」
「だってやるって自分で言った」
折れるのはどちらか。結末が目に見える戦いであった。
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こー - いえいえ!わざわざありがとうございます(涙)楽しみにしてました!読ませていただきますね! (2020年5月25日 0時) (
レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» 遅れてしまい、大変申し訳ございませんでした。今日やっとお話あげたので、まだ気があれば是非読んで下さい。感想待ってます。 (2020年5月21日 10時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
こー - お久しぶりです( ^_^ )投稿したお話って何日くらいしたら見れるんですかね?? (2020年5月20日 23時) (レス) id: 15c5b103b3 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - こーさん» コメントとても嬉しいから大丈夫ですよ〜笑笑 ありがとうございます、地道に頑張ります。1日ほどお待ち下さい〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
FIX(プロフ) - springさん» 会社の同期で話進めてるので、幼なじみ設定である人を出そうと思います〜。リクエスト送って下さったのにすみません、幼なじみのお話はまた別の機会か、並行で書かせて頂こうと思います。次作も何卒よろしくお願いします〜！ (2020年5月12日 1時) (レス) id: e6fb1d1801 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：FIX | 作成日時：2020年4月8日 11時
