なんか、まふまふに懐かれてる。

みるくてぃ三本 ページ3

ちーーん、と無駄に明るい音をたてて
レンジは温めるのを終了した。

私は、持ったミルクティーをその人に押し付ける。
会計は、数瞬の間にしました。

「それ、ほんっとーーに辛いんで、どうぞ！」

「ひえ、ちょっと、あ、えあ…」

「お節介かもしれませんけれども！
なんだかしょんぼりしていたので、どうぞ！勝手なご厚意です！」

「あり、がとござ、ま………」


ん？


ぽたぽたぽたぽた。

え、もしかしてこのひと…

「ひっく、すん、わぁ、」

「お客様どうされましたあ！？」

泣いとる！
え、ちょ、迷惑もほどが過ぎちゃった！？

え、今だけは本当に、誰もいない廃れた店内で良かった！

「お客様、たったまま泣くのは辛いでしょうから
イートインコーナーでおやすみくださーい！」←

「ありがどうござびまずーー！」

ききとれた。おっけー。←なにが

私はもう、店員としての役割を十分に超えているのだけれど、
幸いもう７時。

店員の制服を脱ぎ捨てる時間。

私は誰もいないスタッフルームに飛び込み、
私服へと着替えた。

ーーー

そして今に至る。

この人は、すっかり泣き止んだ。
私があげたミルクティーも、すっかり冷めてしまってるであろう。

「交換しましょうか？」

「いえ、いいです」

泣きはらした目が痛々しい。

でも、彼の口からは、やさしいきもちが詰まった一言。

「ありがとうございます」

彼が去っていくのを見届けた後、私は気付いた。

今、高校の制服やん……

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