男女関係エトセトラ bangchan ページ6
「チャニ〜おなかすいた!」
ポケットに手を入れてガムをかんだまま
こんなのお母さんに見つかったらこっぴどくしかられてしまう
でもチャニオッパはそんなことない
『こら、せめてオッパって呼びなさい』
眉間にしわを寄せて怖い顔をするけどちっとも怖くない
ほら、すぐにいつもみたいに笑顔になって
『もう21時になるもんね、何が食べたい?』
って、近くのごはんやさんを探してくれるんだ。
私とオッパはいわゆる幼馴染で、私を大事にしてくれるお兄ちゃん。
でも私はそれ以上の関係になりたいと思ってる。
「お酒飲めるとこ!」
即答した私の頬をオッパがむにりと摘まむ
『まだでしょ』
そう、明日は私の20歳の誕生日
あと3時間もしたら私は大人になる
「いいじゃん、あと3時間!」
『見つかったらオッパが怒られるんだけど』
「じゃあチャニの家行こう!コンビニでお酒買って、明日になったら乾杯するの!いいよね?」
私の提案にオッパが狼狽えるけど、私は強引に背中を押してコンビニに入った。
蛍光灯に照らされた店内で私はドキドキしながらお酒を見る。
今夜、今夜しかない。
酔ったふりして可愛く甘えて、お兄ちゃんじゃなくて彼氏になってって伝えよう。
逸る気持ちを抑えながら甘くて美味しそうな缶を手に取った。
『それは度数強くない?』
「ひゃっ」
急に耳元で声がして思わず体を揺らす。
『おっと、20歳とは思えないな』
よろけた私のおなかに手をまわして支えてくれるけど、背中にぴったりくっついたオッパの体温に私は冷静でいられない。
低い声が揺らす鼓膜、耳元にかかる吐息、距離が近くて今にも頭が爆発しちゃいそう。
「べ、別に20歳でもなんでもいいじゃん。チャニはお酒どうするの?」
『うん?うーん、どうしよう』
これかな、と手に取ったのは私が取ったものより度数が強いもの
「度数強くないの?」
『どこかのおてんば娘を扱うには、飲んでないとやってられないからね』
「わぁ最低」
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作者名:さっち | 作成日時:2023年4月29日 23時