手前まで【skz】 (ページ24)

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ちょうど忙しい時期だった、なんて言い訳にもならないことを並べて僕らは終わった。

向こうも忙しそうにしていて、僕もそうで。

お互いがやりたいことをただ一生懸命にしていた。

幸せで、つらくて、優先順位がどうしても必要になる時期だった。

後悔したくない、それだけの思いで毎日を死に物狂いで過ごしていた。

全く反対だけど一緒にいるってことが何かの免罪符みたいだった。

大丈夫、僕らは正反対だけど心の底では愛し合っているんだから。

限界まで信じあって、限界まで追い詰めあった。

気づけばとっくの昔に限界なんて過ぎていた。

僕が君の笑顔を見ていない期間がわからなくなった頃には遅すぎた。

心も関係も壊れて冷え切ってからようやく僕らは向き合って、どうにもならないことに気づき愕然とした。

言い争いみたいに、心にもない言葉を投げつけあう日々

僕が写真もすべて消そうとして君が泣いたときも

「どうせそっちだってどうでもいいって思ってるくせに」

思ってもない、そんな一言

君との思い出なんて全部捨てたってかまわない

忘れられるなら、君との思い出をすべて忘れてしまえるなら

この行き過ぎた愛も憎悪もすっきり忘れてしまえるなら

全部全部、今だけは見たくなかった

あふれる涙を隠して荷物をまとめる時間

後悔したくないって思っていた。

思っている。

君を失うことも、仕方ないと思ってしまうくらい、

そしてきっと君もそう思っているんだろうなと思えるくらい

お互い、文字通り、夢に夢中だった。

あれから二年もたって気づいた

あぁ、僕らは

よく似ていたんだな、って