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あのファンヒョンジンに彼女ができた。
その相手は隣の学校の年上美人らしい。
二人が笑いながら歩いている写真は瞬く間に校内で拡散された。
相手はもちろん私じゃない。
長い茶髪が美しい、顔が整った綺麗な人。
それから私は意図的にヒョンジンを避けた。ヒョンジンにアタックされてたけど結局顔で捨てられた女。変な噂のほうがみんなは好きみたいで、私は一刻も早く消えたかった。
『落ち込んでるんですか?ヌナ』
「別に…落ち込んでないし」
何故かあれから声をかけてくれるようになったヒョンジンの狐目の後輩アイエン君と私は放課後の食堂でシューアイスを頬張っていた。
「でもあんだけ騒がせといて結局別の彼女とか…
彼女できたんならさぁ、言ってよねまず私に。」
ははっとアイエン君がさわやかに笑う。
『ヒョンちょっとパボだからなぁ
ね、ヌナはどんな人がタイプなの?
ヒョンに靡かないって相当物好きだと思うけど』
靡かない?そんなわけないじゃん。ぐらぐらだよ今も。
そんなことも言えなくて、私はでシューアイスに夢中のふりをする。
「…ぱぼじゃなくて私だけを好きな人が好きなの」
アイエン君がまっすぐ私を見つめる。
『僕は成績も良いし、一途さには自信ありますよ?』
「…そ、っか」
思わず目をそらしてシューアイスにかぶりついた。
口の端からアイスが垂れた。拭おうとするとアイエン君が手を伸ばす。
「あ…ちょっ…」
顎を捕まえて、親指でアイスを拭われる。
そして彼は目を伏せて、唇が近づく…
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作者名:さっち | 作成日時:2023年4月29日 23時