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i.n? ページ14
彫刻フェイスのお兄さんはとっても聞き上手で、さらには飲ませ上手だった。
『お酒はおつまみのほうが重要なんだよ、これおいしいよ食べてみ』
「は、めっちゃうまいんだが。」
『失恋も忘れられるでしょ』
「うっ、シツレンとか言わないで…泣く…」
『泣いて忘れるのが一番、ほら飲んで飲んで』
行きつけ常連の私でさえ知らなかったようなおつまみが何品と周りに並べられていく様はけっこう壮観だ。
勿論それに伴って『もう一杯！』とお兄さんが居酒屋の大将に告げる。
大将も『Aちゃん今日はよく飲むねぇサービスしたる！』って悪乗りするもんだからもう収集がつかない。
加速する飲酒ペースに私の肝臓と脳みそがハイになっていく。
あっという間に10,11,12杯くらいまでは覚えてる。
そこからの記憶は無い。
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作者名：さっち | 作成日時：2023年4月29日 23時
