珍しい事 ページ29
ーイタリアー
ディ「A、大丈夫かな…」
帰国が遅くなった分の仕事を今超スピードで片付けてる。
そろそろ終わりをみせるこの仕事にようやく他を考える余裕がでてきたところだ。
まぁ仕事しててもAは心配してたけどよ。
ディ「結局このブローチ持ってきちまったなぁ…」
引き出しにしまった、Aの中からでてきた赤い薔薇のブローチ。
こっちに帰ってきてからも似たような症例がないか調べてみたがこれと言ったものはなかった。
…いや、あったにはあったんだ。
ただそれはどうにも信ぴょう性に欠けると言うか…
ディ「前世での贈り物を今世に持ち越した少女。その子が発症した症状も今回のAと同じだった…ただなぁ…」
でもそれならAが眠ってる時ずっと呼んでたあの”サカズキ”って奴の事も納得がいく。
俺たちで調べても出てこない名前なんて、表家業では考えられないからだ。
ディ「…。はぁ…」
例えそうだとして。
そのサカズキって奴とどんな関係だったんだろうなぁ。
部下だって笑ってたけど。
本当にそれだけだったのか？
ディ「はぁぁぁ…」
ロ「なんだよボス。そんな重たいため息なんかついてよ。」
ディ「ロマーリオ？どうしたんだよ、執務中だぞ」
ロ「執務中とは思えないほど他の事を考えてたみてーだけどな？」
ディ「うっ。」
いたいとこつくよな。
何しに来たんだよ、、。
ロ「はは！そんな嫌な顔するなって！ほら、珍しい手紙だぜ？きっとボスは大喜びするだろ！」
ディ「俺が喜ぶ手紙？なんだ？」
そんな大層なもの、あるか？
ーカサー
ディ「！？！こっ、これは！？」
ロ「ジャッポーネにいる嬢ちゃんからだ！よかったな〜ボス。めげずに手紙送り続けて。」
ディ「本当にAからなのか？お前らのドッキリとか…」
ロ「ちげーよ！そんな事する意味もねぇだろって(笑)まさかとは思うが、持ち帰ったそのブローチ呪われてるとかないよな？」
ディ「そんなわけないだろ！全く。なんて書いてあるんだ？」
初めてAから手紙がきた！
ロマーリオじゃないが珍しすぎてドッキリを疑っちまったぜ！
ガサガサ！
ーディーノへ。体調回復して退院しました。迷惑かけたので報告します。Aー
ロ「それだけか？」
ディ「それだけだ。」
ロ「だーっはっはっは！嬢ちゃんらしい手紙だなボス！」
ディ「あぁ、そうだな(笑)」
退院したんだな、よかったよかった！
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：paru | 作成日時：2023年2月1日 14時
