じゅうろっぴき ページ16
＊
「え？当たり前やないけ、オレは誉れ高き天狐の＿＿＿」
「まぁ特別て言うたら特別やな」
「遮んなクソ治！！」
私の問いに自慢げに話し出した侑の上からあっさりと答える治。
「どういうこと？」
「狐、て一口に言うてもただの狐からオレらみたいなのまで＿＿ピンからキリまでおるっちゅうわけやな」
「例の神通力ってやつ？」
「せやな、生まれつきその力の器は既に決められとる。最初から何にも力を持たない狐は、そのまま野良として生きていくことになる」
つまり、私たちが普段目にする狐も、目の前の彼らも元は同じ狐だというわけらしい。
治は続ける。
「『日精月華』て知っとるか？」
「何それ」
「そないなもんも人間は知らんのか！罰当たりやな〜」
「侑、貴方だけアイスなしでもいいけど」
呆れ顔の侑に睨みを利かせて、治に先を促す。
「日精月華＿＿＿＿オレ達の力の源、まぁざっくり言えば太陽と月のことや。それらの力を借りて行使できるのがオレ達“天狐”」
「太陽光があるから二人は人間になれる、そういうことね？」
なんだか光合成をする植物みたいだが。
「･･････力を借りるには修行が要る。多くの狐らは“日精”まで習得できれば大体一人前として認められる」
「“月華”まで使いこなせるんは化けモンやで、ホンマ」
修行の厳しさを思い出したのか、二人は一様にげんなりとした顔つきになる。
ふとしたところで同じ顔をするのが面白い。
「ふーん、案外狐っ子も大変なのね」
夕蝉が痺れを切らしたのか、少しずつ鳴き始めていた。
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紅蓮姫百合桜 - この作品とても愛してます！！←これからも更新頑張ってくださいね！！応援してます！！(*ﾉωﾉ) (2018年4月21日 16時) (
レス) id: 11f12a305b (このIDを非表示/違反報告)
ててすけ - ぷりんさん» 狐の本能がそうさせてしまうんでしょう・・・・・・ありがとうございます、頑張ります！ (2018年2月25日 16時) (レス) id: 94a89dce7c (このIDを非表示/違反報告)
ぷりん - そっか、そっか。うさぎのこと追いかけたくなるのか狐だから…。更新楽しみにしてます！頑張ってください！ (2018年2月25日 5時) (レス) id: a100b6f437 (このIDを非表示/違反報告)
ててすけ - ブリトーさん» 本当ですか！？そう言って頂けて嬉しいです！ (2018年2月17日 11時) (レス) id: 94a89dce7c (このIDを非表示/違反報告)
ブリトー - 面白すぎです！ 狐のときの行動がかわいい…笑 この作品は毎日かかさずいつ更新されてもいいようにチェックしてます！ (2018年2月15日 20時) (レス) id: 392a87bd96 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ててすけ | 作成日時：2018年1月25日 14時
