79. ゆっくり。 ページ40
・
そんな風に、なんとも言えない距離のまま話をしていると。
加州「あのさ、俺たち主に用があって部屋で待ってるつもりだったんだよね。だから、俺が言うのもなんだけどさ。ここで話すんじゃなくて主の部屋で話さない？」
ごもっともです。
私なんてまだ階段の途中にいるしね。
『そうですね。あ、先行っててください。落とした物拾ってから行きます』
加州「おっけー」
そういうわけで、２振りは先に部屋へ行き、私は缶バッジを拾ってから部屋に向かう。
『お待たせしました』
加州「それ、壊れてなかった？大丈夫？」
『あ、缶バッジのことですか？大丈夫でした』
そんな会話をしながら鞄を定位置に置いて、２振りと向かい合う位置に座る。
『えーっと。私になにか用があって来てくれたんですよね？』
急かすつもりは全くないけど、この聞き方だとそう思わせてしまうかな？
そんな心配をよそに、乱さんがぽつぽつと話し出した。
乱「………ボクの名前は乱藤四郎」
やっぱり乱藤四郎さんだった。
『相川Aです』
乱「……ボク以外の、粟田口のみんなのお手入れしてくれたんだよね。ありがとう」
『いえいえ。皆さんがお手入れを受けてくれたからこそ出来たことです』
乱「……新しいあるじさんが来るって知った時も、来てくれた時も、あるじさんのことが怖くて仕方なかったんだけど……」
加州「大丈夫大丈夫。ゆっくりでいいから」
乱「…うん。……みんなのお手入れもしてくれたし、優しい感じがするし、会ってみたら全然怖くないし………ボク、あるじさんと仲良くなりたい！」
目をぎゅっと瞑って、そう言い切った乱さん。
『そう言ってもらえて嬉しいです。私も乱さんと仲良くなりたいです』
乱「……ほんと？」
『はい。審神者と刀剣男士っていう関係ではありますが、家族のように、親友のように、お互いがお互いをかけがえのない存在に思えるような、そんな素敵な関係に皆さんとなれたらって思っていますから』
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 875人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「刀剣乱舞」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
PIN(プロフ) - kさん» こんばんは！やっと忙しかったのが落ち着いてきたので、またコツコツ更新していこうと思ってます！本当にありがとうございます(*´-`) (2022年2月24日 22時) (
レス) id: 6cd4bccff0 (このIDを非表示/違反報告)
k - PINさん» 頑張ってください！自分も忙しくなってあまり見に来れないかもしれませんが応援してます！ (2022年2月22日 22時) (レス) @page37 id: 08eac0a10d (このIDを非表示/違反報告)
PIN(プロフ) - kさん» お久しぶりです(*´-`)嬉しい！コツコツ更新頑張ります！ (2022年2月13日 10時) (レス) id: 707204c0a8 (このIDを非表示/違反報告)
k - PINさん» お久しぶりです！この作品大好きです (2022年2月12日 0時) (レス) @page35 id: 08eac0a10d (このIDを非表示/違反報告)
PIN(プロフ) - kさん» それも見た時びっくりしました(*´-`)めっちゃ嬉しかった(*´∀｀*)ありがとうございます！ (2022年1月16日 9時) (レス) id: ceee943a86 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：PIN | 作成日時：2021年12月31日 10時
