【無印イナイレ】最強少女と天才少年２【鬼道有人】 (ページ27)

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第７４話イナズマ落としページ27

壁山はゴールに向かって走り出した

そして円堂から受けた高いパスに向かって、豪炎寺と共に高く飛び上がる

背後からは相手DFの鶏井がまたも迫っていた

(彼らは何度でもボールを追って迫ってくる...

けど、今の壁山君なら...！)

壁山｢これが俺の...イナズマ落としー！｣

そう叫んだ途端、壁山は空を見上げ自分のお腹で豪炎寺を受け止めた

壁山のおかげで更に高く飛んだ壁山は、空中からイナズマを纏うシュートを放つ

それこそが、雷門の追い求めていた“イナズマ落とし”だった

A ｢！やった...！｣

私は思わず立ち上がる

ついに、壁山と豪炎寺はイナズマ落としを完成させることができたのだ

(上を見上げれば下は見えない...)

相手キーパーがボールに追いつく前に、シュートがゴールに入る

角馬｢ゴーール！ついに雷門、野生中のゴールをこじ開けたー！｣

そして、そこで試合終了を告げるホイッスルが鳴る

結果は、１ー０で雷門の勝利

見事に完成したイナズマ落としが、雷門を勝利へと導いたのだ

円堂｢やったな壁山！｣

壁山｢皆のおかげっす！｣

雷門の皆、そして壁山の弟とその友達は共に大喜びしている

その様子を、私はとても微笑ましく思えた

A ｢やったね壁山君...！｣

壁山｢Aさんがさっき強く言ってくれたおかげっす！｣

A ｢...そっか、それはよかった｣

そう言って、私は小さく微笑む

その時ふと、真っ赤になった円堂の掌を思い出し、慌てて円堂に声をかけた

A ｢円堂君、手は...｣

そう言いかけて、私は口を塞いだ

真っ赤になった円堂の手を、夏未が氷で冷やしてあげていたのだ

(あれ、夏未さん、来てたんだ...)

少しだけ気になったが、私は勝利の余韻に浸ることにした

皆が嬉しさのあまり喜ぶ顔を見ていると、こちらも自然と嬉しくなってくる

(やっぱり、努力して掴んだ勝利には意味がある...

偽りの勝利なんて間違ってるよ、お父様...)