【無印イナイレ】最強少女と天才少年２【鬼道有人】 (ページ18)

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第６５話鉄塔での練習ページ18

その後練習を再開しようとした時、ふと土門がいないことに気付く

嫌な考えが頭をよぎった

A ｢まさか...｣

考え過ぎだろうとは思いつつ、慌てて部室を飛び出る

豪炎寺｢......｣

案の定、土門はすぐに見つかった

ランニングの途中らしく、電柱に寄り掛かり休憩している姿が遠くに見える

A ｢土門、そろそろ休憩終わるけど──｣

そう言いかけて、私は慌てて口を塞いだ

休憩していたのではなく、電柱に隠れるように立つ人物と話をしていたのだ

(あれは...有人？)

慌てて土門と距離を置き、聞き耳を立てる

遠くてよく聞こえないが、その姿は間違いなく鬼道だった

(やっぱり土門は...)

しばらく二人の様子を見守っていると...

風丸｢おーい神崎、そろそろ練習始まるぞ！｣

A ｢あ、うん！すぐ戻るね…！｣

風丸に呼ばれ、慌てて皆の元へ戻る

結局、二人が何を話していたのかは分からなかった

その後土門も戻って来て、皆は特訓のために鉄塔へやってきた

(...大丈夫なのかな、あれ)

相手の必殺技を受ける練習...という名目でタイヤに突き飛ばされる皆の様子を、私は遠目で見守っていた

その時、豪炎寺と円堂が座りこんで何かを話しているのが目に止まる

A ｢...何してるの？二人共｣

円堂は目を輝かせている

地面には木の枝で書かれた図らしきものが残っている

A ｢これは...？｣

円堂｢豪炎寺が教えてくれたんだ、イナズマ落としのやり方！｣

円堂の話によると、豪炎寺はあの擬音だらけの説明から必死にイナズマ落としのやり方を理解したらしい

(あの説明だけで...？さすがだな…)

少し驚きつつ豪炎寺の説明に耳を傾ける

A ｢なるほど、一人がもう一人を踏み台にして飛んで、そこでオーバーキックをするのか…

確かにこれなら、野生中の高さに勝てるかも...！｣

円堂と同じ様に目を輝かせると、豪炎寺はどこか含みのある表情で私を見ていた

(...？)

円堂｢よし、キックは豪炎寺に任せたぞ！｣

豪炎寺｢俺が...？｣

円堂｢あぁ！そして踏み台になるのは…｣

円堂が視線を向けたのは壁山だった

確かに、彼なら体格的にピッタリかもしれない

(イナズマ落とし...無事完成させられるといいけど…)