第２１話 お嬢様 ページ23
雷門中の校長室──
校長と長い髪の少女が二人、静かに試合の行方を見守っていた
？？ ｢...彼女、最近転校して来た人ですよね？｣
少女の瞳に映るのは、突然試合に参加した神崎Aだった
校長 ｢えぇ、そうですが…気になりますか？夏未お嬢様｣
“夏未お嬢様”と呼ばれた少女は、Aに視線を向けたまま答える
夏未 ｢...彼女、いつの間にサッカー部に？｣
校長 ｢さぁ...ですが、彼女には更なる謎がありまして...｣
夏未 ｢...更なる謎、とは？｣
校長は声を潜め、
校長 ｢...彼女は、その存在自体が謎なのです｣
と言った
夏未 ｢それはどういう？｣
校長 ｢どこに住んでいるのか、どこの学校から転校して来たのか...親の名前すら分からないのです｣
夏未 ｢つまり、彼女に関する情報がほとんどない...ということですか？｣
夏未のその言葉に、校長は小さく呟く
校長 ｢彼女、一体何者なのでしょう...｣
夏未 ｢...彼女について、調べる必要がありそうですね｣
校長 ｢えぇ、お願いします…｣
...その時
A ｢デッドリー・フレア！｣
夏未 ｢...！｣
Aは迫る帝国選手をかわし、ゴールへ炎を纏うシュートを放ったのだ
その様子に、更に彼女への疑問が増える
夏未 ｢...相当の実力者のようね｣
校長 ｢本当に、何者なのでしょう...｣
試合が始まる前からグラウンドを見下ろしていた夏未には、ある程度の考えが浮かんでいた
夏未 ｢神崎A...一体、雷門に何をしに来たのかしら...｣
夏未は小さく呟いた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：紫苑 | 作成日時：2018年4月7日 1時
