第２０話 豪炎寺修也 ページ22
──しかし
源田 ｢...フッ！｣
A ｢なっ...！｣
...源田は、私のシュートを止めた
後ろ足を引きずった跡が残っているが、完璧だったはずの私のシュートを、彼は必殺技も使わずに止めたのだ
A ｢嘘でしょ...だって、完璧だった...｣
源田 ｢...こんなものか？｣
A ｢！｣
源田のその言葉に、私は目の前が真っ暗になる
私は思わずその場にへたり込んだ
(そんな、あの技が通じないなんて...皆を助けると決めたのに...円堂君に任せてって言ったのに...！)
A ｢...弱いな、私.....｣
鬼道 ｢...｣
涙が出そうになった、その時...
『誰だあいつ！』
『あんなやつ、うちのチームにいたか？』
周りからそんな声が聞こえてきた
不思議に思い顔を上げると...
A ｢...え｣
目金が脱ぎ捨てた10番のユニフォームを身にまとい、見覚えのある少年がこちらに歩いて来るのが見える
A ｢豪炎寺...君...？｣
それは紛れもなく、豪炎寺修也だった
サッカーをやめたと言っていた彼の登場に私は戸惑う
A ｢豪炎寺君、どうして...｣
豪炎寺 ｢お前、必殺技が使えるのか｣
A ｢え、あ...でも、大したことないよ、源田に止められちゃったし...｣
豪炎寺が差し伸べてくれた手を取り、何とか立ち上がる
理由は分からないが...今は彼の登場に素直に喜ぶべきだろう
他の雷門メンバーも、それを受け立ち上がる
これで11人...反撃の準備は整った
(これは帝国が真に望んでいた状況...けど、シュートが止められた今、私達が頼れるのは豪炎寺君だけ...
まだ時間はある、反撃開始だ...！)
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作者名：紫苑 | 作成日時：2018年4月7日 1時
