今日を、生きてみようか【降谷零】

紀行録21: 兄としての夢 ページ21

犯人、警察に挑発

犯人、金の用意完了

犯人、銀行から立ち去ろうとする

何故か扉開かない

犯人、イライラ

警察、銀行に突入。

犯人捕まる。


…が一部始終だ。


突然ですが、今何だと思いますか？

answer:19時。


時間返せ！！！！←

結局何も出来なかったじゃねーか！

しかもあまりの空腹で帰り道にコンビニでおにぎり買ってきて食べながら帰ったよ！

不健康！←


結局、運命(強制&拒否権なし)に振り回されただけじゃ、あまりにもつまらない。

そう思ったオレは再び靴に履き替えて夜の町に繰り出した。




繁華街は賑わい、人々はネオンの光に呑まれる。


１つ裏路地を通るとネオンの光さえ届かず、夜闇が広がっていた。


「うん。オレにはこんな闇が落ち着くな。
ネオンの光って苦手だったりするんだよな。

ま、Aもネオンの光は苦手だろうな。アレは浴び続けると可笑しくなりそうだ。」



この場にはいない少女のことを頭に浮かべ、瞳を閉じてみる。


…きっと、オレはお前と一緒にいれるからこんなに明るくいられるんだ。


もう少しだけお前が見る世界を、未来を見てみたい。

Aの過去なんて知らない。
知る必要だって、ない。


ただひたむきに未来を生きようとする、可愛い可愛い妹のようなアイツを兄貴分として見守っていきたい。



オレの夢は、それだけなんだ。

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