paralyze4 (ページ12)

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A side

3週間経つと傷も落ち着いてきて、わりと普通に動けるようになってきたから、もう退院して大丈夫って。

1週間後にまた見せに来てって。

.

『わー、久々のおウチ！あたしん家じゃないけど！笑』

「ゆっくりしいや、掃除とか洗濯とかは俺がするから。料理はしたいやろ？」

『したい！料理好き！てか家事は好きなんだよね。小さい頃からやってたし。それはそれで親に感謝かも！笑』

「…そうか、、。

…Aの母さん、やっぱり所在分からへんて、」

『んー、まあ、そうだよね。あたしだって分かんないもん。住んでたボロのアパートも、ともくんちにいた時にもう取り壊されちゃったし。』

「そうか、、」

『それよりごめんね、入院費も立て替えてもらっちゃって……、まだ働けないし、返すのに一生かかっちゃうかも！笑』

「そんなんはええから。つーか、もともと家賃も返してもらうつもりはなかったし。」

『え？』

「人に金貸すときなんてそんなもんや、」

『いやでもあたしは返すよ。』

「はは、一生かけてゆっくり返しや。笑」

『あー、信じてない。』

「…とにかく入院費のことはほんまにええから。あん時ほんまなら俺が怪我しとったやろ。お前が代わりに怪我まで負ったんやから、これくらいのことはさせてくれ。」

『……巻き込んだのは、あたしじゃん。』

「……悪いのはあいつや。もうやめにしよ、もうあいつも諦めたやろし。」