paralyze (ページ8)

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急に聞き慣れた声にビックリして体が跳ねた。

おそるおそる顔をあげると、……横には無表情のともくんが立っていた。

　

　

『っ、、とも、、く、、っ、、』

「なんでこんなとこにおるん？」

『えっ、、、、』

　

なんで、って、、ともくんが追い出して鍵かけたからじゃん…。
入れてって言ったのに、開けてくれなかったじゃん…。

　

咄嗟にそう思ったけどもちろん口には出せない。
ともくんは口ごもるあたしにイライラするように眉間に皺を寄せた。

、、やばい……っ。
でも……、なんでここが分かったんだろ、、、。

　

　

「誰かと会うつもりやったん？」

『違っ、、違う、ただ寒くて…あったかい物飲もうって…』

「ふーん……。」

　

スマホを操作しながらそう言うともくん。
もしかして、、、GPS……？
、っ、スマホで、、分かるんだ……。

　

「もう飲んだんやろ？帰るで。」

『、うん…』

「ほら、これ着ぃ。こんな格好や寒いやろ。」

だって上着なんて着る暇なかったじゃん。ともくんがそのまま外に出したんじゃん、、、。

そんなことは到底言えるはずもなく、また言葉を飲み込んだ。

　