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#26 夢の後 ページ26
意識が戻った時は、交通事故に遭ってからすでに半年経っていた。
意識がない間、ものすごく長い夢を見ていた。
事故に遭う前から、いつも私はちょっと変わった夢を見ていた。
かなりの高確率で同じ人が出てくる。
実際に会った事は一度もないけど。
毎回違う形で出てくる。
担任の先生だったり、上司だったり、ただすれ違うだけの人だったり。
そして、私はいつもあの人を探す。
そう、夢なのに、何故か多少ならコントロール出来る。
半年も見続けた夢では、あの人が私を見つけてくれた。
あの人は私たちが夢を媒体として、パラレルワールドを渡り歩いていていると教えてくれた。
お互い探し続けて、やっと巡り会えた最愛の人。
幸せな毎日がずっと続くと思っていた。
約束していた。
あの人を1人にしないって。
けど、夢の中でも私は事故に遭って、あの人を1人で残してきてしまった。
意識が戻ってから、ずっと夢の事を考えていた。
あの人との幸せな日々、あれもきっとパラレルワールドの１つだ。
だとしたら、、、
意識が戻るまで半年、リハビリしながら書道家として活動出来るようになるまで3年。
動けるようになった私がすべき事は、ただ1つ。
今度は私があの人を見つける。
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作者名：茉莉 | 作成日時：2023年10月30日 18時
