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#22 約束 ページ22
和也「…Aが無事で、本当によかった。
朝、学校休めって言わなくてごめん。
会いたい気持ち、優先させてごめん」
カズくんが悲しい目をして私を見る。
その目、知ってる。
初めて会った日の夜の発作の後も、悲しい目をして私を見た。
A「でも、大丈夫だったから」
和也「…夢で見てない？
お前、発作で………オレの前からいなくなった事、あるんだよ？」
A「いなくなった？」
和也「そう、永遠に、ね」
A「…そう、なんだ…」
点滴が終わって、カズくんと一緒にタクシーで家に帰った。
自分の部屋で仕事をしている智くんにただいまを言って、リビングに戻る。
和也「A、おいで？」
カズくんに抱きしめられた。
和也「オレも気をつけるけど、Aも本当に気をつけて。
あと、交通事故も」
A「事故に遭ったこともあるの？」
和也「…うん。
…あの時は、オレが先にお前を見つけて、声をかけようとした寸前で…
…目の前で…」
A「わかった！
気をつける！気をつけるから！！」
和也「もう、やだよ、オレ。
先に逝かれるとか。
オレをおいて逝かないでよ。
1人にしないでよ…」
カズくんが震えているのが分かった。
A「…うん、約束する。
絶対カズくんを1人にしない」
カズくんは柔らかく目を細めて、私に優しくキスした。
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作者名：茉莉 | 作成日時：2023年10月30日 18時
