#02 可愛い妹の仕事 ページ2
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目覚ましで目が覚めた。
今日の夢、お母さん出てきた。
いつものあの人も出てきた。
家まで送ってもらってた。
お母さんはあの人の事分かってるみたいだった。
1階に降り、リビングに入ると、ソファーから寝っ転がって飛び出ている足が見えた。
A「智くん、おはよ」
智「おー、おはよー」
A「無事終わったんだね。お疲れ様でした」
智「おー」
A「今から寝るんでしょ？
ご飯は？」
智「んにゃ、いい。
あ、起きた時に食べたい」
A「了解です」
話しながらキッチンに入り、朝ご飯とお弁当と智くんの軽食の準備を始める。
智くんが冷蔵庫から取り出したペットボトルの水を飲みながら、私の横に立つ。
智「A？」
A「んー？」
智「いつもありがとな」
A「ふふ、いーえ、どういたしまして。
私こそ、いつもありがと」
智「んふ、おやすみ」
A「おやすみなさい」
智くんは私の頭を撫でてから、自分の部屋に戻っていった。
翔「やべー！！寝坊した！！」
支度を終えて学校に行こうとしたら、翔ちゃんが猛スピードで階段を駆け降りてきた。
翔「A！なんで起こしてくれないの！？」
A「私が起こして起きた事ないじゃん」
翔「ないけど！
でも一応声かけるのが可愛い妹の仕事の一環だろ！」
A「私の仕事勝手に増やさないでよ。
ちゃんとお弁当作りました」
翔「…さんきゅ」
A「ほら、早くしないとホントに遅刻する！」
翔「やべー！！」
母はいない。
父と兄、それが私の家族。
父は何故か「お父さん」と呼ばせてくれない。
小さい時から「お父さんじゃなくて智くんな」と言われてる。
兄は小さい時から「翔ちゃん」呼び。
これは多分、私が小さい時に亡くなった母が「翔ちゃん」って呼んでいたから。
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作者名：茉莉 | 作成日時：2023年10月30日 18時
