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side沖矢
Aが入院してから今日でちょうど1ヶ月__。
傷の治りはよくなっているが、
記憶は何一つ戻っていないようだ。
沖矢「すみません、315号室の向坂さんの容態をお聞きしたいんですが…」
看護師「向坂さんはいつもと変わらず元気ですよ。傷も良くなってきています。」
沖矢「記憶は?」
看護師「それは…まだ、何も。」
沖矢「そうですか、ありがとうございます」
そう言ってAの病室に向かおうとすると
看護師「あ、そうだ!」
沖矢「何か…?」
看護師「つい先程、向坂さんの高校の校長と教頭、あと担任の先生たちがお見えになられて、大事な話があるから、話が終わるまで中には誰も入れさせるなと言われてまして……」
沖矢「ホー…」
担任だけでなく校長や教頭まで来てるということは、きっとあの話だろう……
沖矢「わかりました、話が終わるまで待っています」
看護師「お手数お掛けします」
看護師と別れ、Aの病室へ向かった。
……
病室の前で中の話を伺う。
校長「向坂くん、心して聞いてくれ」
A「は、はい…」
声だけだが、Aは前みたいに怯えてはいないようだった。
校長「……残念ながら、君を退学処分することになってしまった。」
沖矢「!」
やはりその話か…!
記憶が戻らなかったから退学処分に……。
A「退、学……」
教頭「もうこれは決定事項なんだ。今更どうこう言われても変えられないんだ」
先生「ごめんな向坂……俺はお前を卒業させてやることが出来なかった…」
Aはこれをどう思う…
とても受け入れられるとは思えんが……
A「わかりました」
沖矢「!?」
A「記憶が戻らないから仕方ないですよね。……今までお世話になりました」
嘘だろ…すんなりと受け入れるのか君は……
そんなことを思っていたら先生たちがでてきた。
先生「ああ、どうも」
沖矢「…Aはどうなるんですか?」
校長「申しわけないですが退学処分に……」
沖矢「そうですか……」
教師たちの顔は明るくなかった。
そして私は何も知らないフリをして中に入ることに。
病室にただ1人残され窓の外を眺めるA。
沖矢「…傷の治りが早いみたいですね」
A「……私ね、退学処分ってやつなんだって」
沖矢「A?」
私の問に答えないで話を進めるのは珍しかった。
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
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剣城萌江(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます! (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9aee53a1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - はちゃめちゃに面白かったです、、! (2020年8月7日 22時) (レス) id: bd20f305fa (このIDを非表示/違反報告)
『 』 - 面白かったです!! (2018年1月30日 23時) (レス) id: 82f14ce098 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 夢羽さん» コメントありがとうございますヽ(;▽;)ノそう言っていただけてとても嬉しいです(涙) (2017年2月21日 19時) (レス) id: 7ee6bd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽 - 完結おめでとう!とてもおもしろカッターデス! (2017年2月19日 8時) (レス) id: d3a97d98d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:剣城萌江 | 作成日時:2016年4月18日 17時