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◇10◇ ページ11

赤井はAの元へ駆け寄るとすぐに首に手を当てる。



ドクン…

赤井の手にAの鼓動が伝わる。


赤井「よし、まだ息はある…」


赤井は安堵の息をもらす。




赤井「しっかりしろ!おい!」


赤井はAに声をかけ続けた。



一瞬、Aの目がうっすらと開き……



A「黒……ぃ、ひ…と……」



かすれる声で、『黒い人』と言ったのだ。



黒い人とはきっと赤井のことだろう。


その言葉を最後に、Aはまた目を伏せた。


赤井「っ、おい!……」




その時だ。




「ここで何をしている!?」



男の声が工場内に響き渡る。


その男はベルモットに殺しを依頼された、



安室「赤井…秀一!!」



バーボン…いや、安室透だ。

安室は赤井を睨みつけている。



赤井「あいにく、今は君に関わっている暇はないんだ。」

安室「そういうことを聞いてるんじゃな……っ!?」



安室は赤井のそばに倒れているAに気がついた。



安室「Aちゃん!?なんでここに…それにこの傷……!」


安室はベルモットからのメールを思い出した。


『動けなくなっている人がいるはずだから』


安室はこの時、殺して欲しい人物がAだというのに気づいた。


赤井「知り合いか?」

安室「ああ…。この子は向坂A。バイト先によく来てくれる子なんだ……それより、この傷は!?」

赤井「この傷は同級生であろう女子から受けたものだ。」

安室「同級生の女子?」

赤井「ああ。その女とベルモットが昨日、一緒に話しているのを見かけたんだ」


赤井は安室に今までここで起きていたことを話した。



安室「そんなことが……」

赤井「君はどうする」

安室「え?」


赤井「この娘を殺しに来たのだろ?」


安室「っ……」


安室は確かにバーボンとしてここへやってきた。

だが……



安室「本当はわかっているでしょう。……僕にこの娘は殺せない」


赤井「だろうな…」


赤井はAを抱き上げて安室を見つめた。


赤井「もし殺すといっても俺がそうさせないがな。」



そう言ってAを連れその場を離れようとする。



安室「なっ、どこへいく?!」


赤井「この娘を病院につれていく。今はこの娘が最優先だ。」


安室「っ、……Aちゃんのこと、頼みますよ。ベルモットはうまく騙しておきます。」



そう言って2人は廃工場をあとにした。

◇11◇→←◇9◇


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剣城萌江(プロフ) - ハルカさん» ありがとうございます! (2020年8月7日 22時) (レス) id: 9aee53a1c0 (このIDを非表示/違反報告)
ハルカ - はちゃめちゃに面白かったです、、! (2020年8月7日 22時) (レス) id: bd20f305fa (このIDを非表示/違反報告)
『 』 - 面白かったです!! (2018年1月30日 23時) (レス) id: 82f14ce098 (このIDを非表示/違反報告)
剣城萌江(プロフ) - 夢羽さん» コメントありがとうございますヽ(;▽;)ノそう言っていただけてとても嬉しいです(涙) (2017年2月21日 19時) (レス) id: 7ee6bd3e98 (このIDを非表示/違反報告)
夢羽 - 完結おめでとう!とてもおもしろカッターデス! (2017年2月19日 8時) (レス) id: d3a97d98d4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:剣城萌江 | 作成日時:2016年4月18日 17時

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