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和也が聞くと「あるけど出れへんのよ。」という駿佑の職場は郵便局で、裏で仕分けや重い荷物を運んだりと、割と重労働な仕事を一生懸命頑張っている。
不意にビビっと三人のスマートフォンが同時に鳴る。
「あ。恭平や。腹減った〜やて。やべ。」
グループラインが動き、駿佑が読み上げる。
今度は謙杜のスマートフォンが鳴りだし「大吾くんや。もしもーし」と陽気に出る謙杜。着信音がジャカジャカと派手で「音やかましいやろ」と和也とつられて駿佑も笑う。
「ごめん大橋くんの職場に寄り道しててん。すぐ帰るー、おん、駿も一緒。大橋くんも。・・ははっ！ごめんって、待っといて、はいはーい」
電話を切ると「恭平くんが死にそう言うとるって。」と可笑しそうに笑う謙杜。
ほな帰るか、と屋上に背を向ける三人。
よく空気が澄んでいた、とある夜。
先程よりも少し上にあがった月が帰路につく三人をしっかりと照らし、いつまでも見守ってくれていた。
．
「・・っくりしたぁ。」
「いやこっちのセリフや。・・なにしとん？寝られへんの？」
時計の針は深夜三時手前を指している。
部屋からリビングへ向かった恭平は、当たり前のようにもう誰も居ないだろうと思っていたので、電気をつけた瞬間ソファーに居た人影に一瞬心臓が止まりそうだった。
まじで幽霊やと思ったし絶対こっちのセリフやで、なんて思いながらドキドキと脈打つ胸を押さえ、大吾からの質問に「いや、普通に起きてた。大吾くんこそ電気もつけんで何してたん？」と質問返しする。
「ドラマ見とったら止まらんくて。そろそろ寝よう思って今テレビ消したとこやったねん。あ。テレビの音二階まで聞こえとった？」
キッチンまで歩き、冷蔵庫からミネラルウォーターを取り出すとコップに注ぎながら「いや、全然聞こえへんよ。」と答える恭平。
そのままゴクゴクと喉を鳴らす。
「んで？恭平はこんな時間まで起きて何してたん。」
「んー？・・・ゲーム、かな、」
どうやらやってることは違えど、集中して止まらなくなっていたのはお互い同じだったみたいだ。
「へぇ。・・スマホ？」
「ん、スマホやで。」
すると大吾は恭平にスマホ頂載、と言わんばかりのポーズをして「やらせてや。 」とふわっと笑った。
まさかの発言に恭平は一瞬固まった後、「ええけど、まじ？大吾くんオールするつもり？」と聞く。
「ガチやで。なんか自分でもよぉ分からへんけど今やってみたいなぁ思うて。・・あかん？」
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ゆあ(プロフ) - yuyuさん» 初めまして。読んでくださってありがとうございます。そして嬉しいコメントありがとうございます(；；)とっても励みになります…面白いとのこと、何よりの褒め言葉です…これからも私なりに頑張らせて頂きますので引き続きよろしくお願い致します…(＞_＜) (2023年1月31日 14時) (
レス) @page20 id: cd3765bd37 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - お話の文章がうますぎてその光景がすぐ頭に浮かんできます。お話もとっても面白くて吹き出すのを堪えながら読んでます笑笑こんな面白いの読んだことない笑笑これからも頑張ってください！ (2023年1月31日 11時) (レス) id: 086589b12b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：中津結亜 | 作成日時：2022年12月30日 22時
