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でもきっと、なんだかんだ言いながらも大吾は最後までしっかりとやり遂げることだろう。







「お先に失礼します。お疲れ様でした。」

その日午後二時までのシフトだった駿佑は、仕事を切り上げそう周りの同僚に声をかける。

お疲れ様ー、という返答を聞きながら、タイムカードを押しロッカールームに向かう。

仕事着から着替え、靴を履き替え、いざ歩き出そうとした時、丁度左手に握っていたスマートフォンが着信を告げた。

そこには「丈くん」という文字が。

「・・丈くん?今日普通に仕事やんけな。なんかあったんかな・・、」

そんな独り言を呟きながらも、画面上でスライドさせ応答する。

「もしもし丈くん?どないしたん?」

すると返ってきた声は丈一郎のものではなく・・

「あ!いきなりすいません!おれ、藤原丈一郎さんの会社のもので、あの、お兄さんですか?弟さんっすかね?」

思いもしない返しに駿佑は一瞬頭をグルグルと回転させ、兄というよりかは弟だと思い、咄嗟に「あ、えと、弟です」と返す。

「弟さんですか、勝手にすいません、先輩の携帯の履歴の一番上にあったもんで!おれ、丈一郎さんの後輩の佐野っていいます。あの実は、今藤原先輩、外回りしてる途中に倒れはって、凄い熱で。」

「え」

「朝から具合悪そうにはしてはったんですけど、すいません。とにかく酷くぐったりしてて動けへんくて、あの、一応救急車呼んで今来てて、」

衝撃的な内容で少し理解するのに時間がかかったが、その佐野という人が律儀に病院名を伝えてくれたので、「分かりました、ご連絡ありがとうございました!」と電話を切ると、駿佑は勢いよくロッカールームを飛び出した。

電車通勤の駿佑はとりあえず職場の最寄り駅に向かったが、先程告げられた病院までの道のりを頭の中で思い描くと、不意に鞄から財布を取り出し中身を確認しだした。

「、 ええか。」

そう呟くと、周りを見渡し、丁度良いタイミングで後方から走ってきたタクシーに向けて大きく手をあげる。

病院名を告げるとすぐに発進する車。

タクシーの中で動く窓の景色を眺めながら、駿佑は先程佐野から聞いた話を思い返す。

朝から具合悪そうにしてた・・?嘘やろ、誰も気づけんかったってこと・・?

・・・いや、一生懸命、隠してたんか。

そんなことを思いながら、あ、そうや、とスマートフォンの中でグループラインを開く。

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ゆあ(プロフ) - yuyuさん» 初めまして。読んでくださってありがとうございます。そして嬉しいコメントありがとうございます(;;)とっても励みになります…面白いとのこと、何よりの褒め言葉です…これからも私なりに頑張らせて頂きますので引き続きよろしくお願い致します…(>_<) (2023年1月31日 14時) (レス) @page20 id: cd3765bd37 (このIDを非表示/違反報告)
yuyu(プロフ) - お話の文章がうますぎてその光景がすぐ頭に浮かんできます。お話もとっても面白くて吹き出すのを堪えながら読んでます笑笑こんな面白いの読んだことない笑笑これからも頑張ってください! (2023年1月31日 11時) (レス) id: 086589b12b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:中津結亜 | 作成日時:2022年12月30日 22時

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