家族みたいなもん。2 (ページ4)

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アレルギー（翔）4 ページ4

驚きながらも不思議そうな顔をしていた二人も、翔ちゃんの前方へと周り、様子を見ると一瞬にして顔が強張った。

「・・・なに・・これ・・アナ、フィラ・・・？」

リーダーが呟く。

アナフィラキシーショック。

一般的に言うアレルギー反応。

突発的な症状がそれを物語っていた。

数十分前に食べた料理。

主食のパスタ・・・シャコ・・・甲殻類・・・。

俺の頭の中で原因が繋がる。

「・・・俺が・・・」

不意に俺の後ろから響いたか細い声。

振り向くと真っ青な顔をして立っている、料理を計画して作った、松潤。

「・・っ、潤くん座って！！」

にのが叫んだ直後に松潤の膝がカクッと折れ、体が傾く。

慌てて支えて一緒にゆっくりとしゃがみこむ。

「大丈夫。松潤のせいじゃないから。ね？リーダー救急車。」

俺の腕の中にポスッと収まった松潤の肩を抱きながら、まずは救急車を要請しなくては、とリーダーにお願いする。

すぐに頷いてスマホを手にするリーダー。

翔ちゃんの必死に酸素を取り込む音が響く。

・・っ、・・・急がなきゃ・・・！

「にの脈」

「今測ってる！」

にのが切羽詰まった様子で声を荒げる。

症状は待ってくれなくて。

あっという間に顔がジワリジワリと腫れていく。

「バック取ってくる！」

お酒が入っていることもあり足がうまく動いてくれなくて、転びそうになりながら階段を二階へダッシュする。

バックの中身から使えるものを一生懸命思い出しながら、最低限の処置ができるものが入っているそのバックを引っ掴んでリビングへ駆け戻る。

さっき平常心をなくしていた松潤もそこは医者というか、翔ちゃんの体を仰向けにして足を高くし、「翔さん大丈夫だからね。」と声かけをしていた。

「脈120超えてる。俺ラインとるから。なにある？」

にのの声に急いで床にバックの中身を乱雑に広げる。

床一面に広がっていく医療器具。

とりあえずラインをとる器具をにのに投げつけるように渡す。それを片手で素早くキャッチするにの。

「救急車十分前後で到着するって。」

リーダーが要請を終えて言う。

十分・・もつだろうか。そんな問いが一瞬で脳内を駆け巡ったが、「わかった！」と返事をする。

「んっ・・ぐ、っおえッッ・・！」

「「「「！！！」」」」

突然聞こえた声に松潤が素早く翔ちゃんの顔を横にする。

ゲホゲホと嘔吐をし始めた翔ちゃん。

床がビシャビシャと音を立てる。

まずい。

みんなの顔が一瞬曇る。

・・・そんな中。