家族みたいなもん。2 (ページ1)

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アレルギー（翔）ページ1

～智side～

時刻は午後七時を回っている。

「ちょっと、重いんだけど。ねぇ、大野さん持ってよ。」

にのが手に持っている買い物袋をグイグイ押し付けてくる。

「やだよ。おいらだっていっぱい持ってるもん。」

「それお菓子でしょ？俺卵。野菜。牛乳。交換しよ？ね？」

「にのは少し筋肉つけなさい。」

おいらが笑ってそう言うと前を歩いていた翔くんが「そうだそうだ！」と声をあげておいらの一歩後ろを歩いていた松潤と相葉ちゃんもケラケラ笑った。

車のライトに照らされながら、五人で買い物袋を手にして夜道を歩く。

発端は単純。

たった今日の朝のこと。

夜勤だったはずの相葉ちゃんが急遽昼勤になって、奇跡的に五人とも夜揃ってゆっくりできることが分かって。

たまには食事を豪華にするのもいいよな、みんなで作ろうぜ、って。

まぁ言い出しっぺは翔くんだけど、作るのはほぼ松潤だろうな。なーんて心の中で苦笑い。

それで仕事終わりに待ち合わせして、五人で電車乗って、最寄り駅近くの大きめなスーパーで買い物し終えて、今に至る。

スーパーに何分滞在したことか。楽しいよね、みんなで買い物って。

なんかたくさん買っちゃって。

にのは本当重そう。

おいらのは軽いけど。

みんなで談笑しながら歩いてたらあっという間に家に着いた。

さっそくキッチンに立って料理の準備に取り掛かる。

「松潤なに作るの？」

相葉ちゃんが問いかける。

「んー、シャコを使ったパスタ。どう？」

「おっ！いいねぇ！」

笑顔の相葉ちゃん。

「ヒュ～、シャレオツ、さすが潤。」

ハイテンションな翔くん。をよそに、「えー、」と声をあげるのはにの。

「生焼きはやだよ？潤くん。」

生ものが苦手なにの。そもそも魚介類があんまり得意じゃない。

「大丈夫だよ。和でも食べれるようにしっかり火通すから。見栄えもいいようにするし。」

キッチンで繰り広げられるそんな会話が微笑ましい。

「リーダー手伝って～」

そのうち松潤から招集がかかって「はいは～い」と駆け寄る。

「まーはパスタ茹でてくれる？」

「はーい」

「和、野菜切って。」

松潤の指示にみんなが答えていく。

「・・・えーと、俺は？」

「んーと、翔さんは・・・箸並べてきてくれる？」

苦笑いの翔くんに苦笑いで返す松潤。

「あははは！」

「あひゃひゃ！」

「はははは！」

それはもう、爆笑ですわ。

結局飲み物運んだり、できた料理を運んだり。運び屋になった翔くんでした。