PARACAGE【ars】 (ページ32)

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32.洗濯物。ページ32

キッチンで戸棚を開ける。
雅紀くんと潤くんの以外はどれが誰のかは分からないけど、マグが5個並んで入ってるからそれを取り出した。

水切りに置いてた自分のマグも出して、コーヒーを淹れる。

「1人じゃ運べないでしょー」
「あ、ニノくん。ありがとー」

ニノくんが手伝いに来てくれて、2人で6人分のマグをダイニングテーブルに運んで

私がリビングの潤くんと智くんに、手渡しに行く。

その間にニノくんは雅紀くんの隣に座ってたから、私は翔さんのお隣に座った。

コーヒーを飲みながら、雑談して。
斜め前を見ると雅紀くんが居るから、出来るだけニノくんを見るようにして。

でも「あっ！おやつ食べよー」って、ニノくんが席を立ってしまってどこを見たら分からなくなって、リビングで流れてる映画を眺める。
さっきまで観てたはずなのに、もう全く内容が理解出来ない。

「潤くーん、大野さーん、パース！」

ニノくんがリビングに向かって、袋入りワッフルを投げた。

「ほら、君達も食べたまえ」
「偉そー」

ワッフルを配るニノくんに、雅紀くんがケラっと笑う。

「あ、Aさん」
「はい」

翔さんに話し掛けられて、そっちを見る。

「お洗濯なんですけど、いつでも洗濯機使ってくれて良いですからね」
「あ！そうなんです、それ聞こうと思ってたんです」

下着の洗濯どうしよう...って昨日思ったんだよ。

「ただ、僕らは洗濯した物を庭に干すんですけど...女性ですし、抵抗ありますよね」
「あー...」

まぁ、それは部屋に干せば良いかな。

「AのAカップブラ見たって、何も興奮しないけどね」
「Cカップだわ！.....あっ！！」

ニノくんのノリに流されてしまった...！！
くっそー...ニノくん、爆笑してやがる...！

「こら！カズ！ごめんなさい、Aさん...」
「あっ、いえいえ！」

翔さんに謝られて、ブンブン首を振る。

「Cカップ」
「えっ！？」
「フフッ」

斜め前で、ご飯を食べ終わってた雅紀くんが頬杖ついて私を見てた。
.....最悪だー.....。

「Cカップ位がどんな洋服も似合うし、俺はちょーど良いと思うよ」

雅紀くんの右頬がキュッと上がる。

「それに、掌にも収まるよね」

そう言って、私に掌を見せるもんだからガタンと椅子ごと後ろに下がってしまった。
隣で翔さんが「こら！雅紀！」って怒りながら私の椅子を支えてくれてる。

...二日目でこれって...心臓が、もちそうにありません...。