蜘蛛の頭と死なない女の子【H×H】

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彼女の部屋の前に何やら人だかりができている

左の角の方に少し隙間があったので、そこへ入ってみた

ガラスの向こうには

血まみれで倒れている彼女がいた

黒い服がさらに深い色になり、片足はなく、体にはナイフのようなものが突き刺さり、顔はこちらを向いて仰向けに倒れている

目は見開かれ、こちらを凝視するその瞳には何も写っていないようだった

「まだ？」「もう少しだろ」「はやくはやくー」と皆が騒ぎ立てる

･･･何が起こるんだ

少女の遺体を見て笑い、それを見続けるこいつらに流石に俺も少し引いたが

俺も好奇心には勝てずその場でそのまま眺めていた

そのまま２分ほど経つと

彼女の体がドクンと大きく跳ね

そのまま起き上がった

「うおおお！」「すご･･･」「何回見ても面白いなあ」と、客たちは大きな歓声と拍手を彼女に送った

ひとしきり見て満足したのか、客たちはぞろぞろと歩いて次の展示を見に行った

そんな中彼女は、両手を床につき、肩を揺らして大きく息をしている

髪の毛で隠れていて、その表情を読み取ることはできない

･･･死なないというのはこういうことか

俺はそのまま何も考えずに見てしまっていた

苦しそうな呼吸が聞こえてくる

ゲホゲホと大きく咳き込み、口から血がビチャビチャと垂れた

少し経つと大きな呼吸もだんだんと落ち着いてゆき、こちらを向くようにして横向きに倒れた

何かを探すかのように瞳がグラグラと動いている

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