僕、悪い子なんです (ページ11)

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sg side.

単なるヒョン不足ってわけでもある。
俺は今超不機嫌である。

たまたま廊下を歩いていたら何やら捕まえられたように見上げたジニヒョンの腕を掴むA先生を見かけた。そういや、最近2人が絡んでいなかったような。...正直少しだけいい気味だ
ったものの何があったのか心配も少しあった。
その後強引にジニヒョンを生徒指導室へと連れて行った。もちろん、俺もついて行ったし、何かを話している声も、行為の音も壁越しから聞いた。

あれから数日経ってもクラスの友達と寄り道して遊んでいてもまたモヤモヤした気持ちが抑えられないまま、真っ暗で一つの灯りしかない、誰も通らない道を1人で歩く。
別に2人がやっていた行為はそんなに気にしていない。まぁ少し嫉妬はしていたけれどそこまで気にする程じゃない。
けど、1番気に食わなかったのが先生が強引にジニヒョンをその気にさせたことだ。
この頃のジニヒョン、あまり乗り気じゃなかったし元気なくしてたのに、悲しい顔ばかりしてたのに。
...なんでそうなったのか理由は知らない。そういや、何が原因で急にジニヒョンは...？

「あぁもう、くそが」

もう何も思いつかなくて、ガン、と思い切り蹴り飛ばしてしまい、近くのゴミ箱が暗闇で顔が見えない人に当たってしまった。やってしまった、最悪だ。
ミアネ、と倒れたゴミ箱を直そうとすると、なんだか見たことある男の人の顔が目の前にいた。1つの照明だけを頼りに目を凝らして俺を見つめる男を見つめ返す。...まだ怒ってたりするのだろうか。

「 ...もしかして、まだ怒ってるんですか？」
「いや、全然大丈夫だよ」

ぴくり、俺の頭が何かを浮かべた。
身に覚えのある声、だが上手く思い出せなくて。もしかしてイラついていたせいか俺の勘違いが浮かんでしまったのかもしれない。
首をかしげながら黙っていると、「もしかして、」っと男が口を開いた。

「ユンギくんだよね？」
「 ...あ」

この生徒のように浮かべる笑み。
コイツ、俺とジニヒョンの担任で、不潔に見えて小太りだったものの、生徒から優しい...テヒョンやジョングギは嫌いだったらしいが、評判の良かった...ヤツだ。俺も、容姿は好きじゃなかったが、悪い先生ではないと思っていた。

だがしかし、裏ではジニヒョンがその妖艶な美少年だったからか襲って強引に、手酷くジニヒョンを犯した俺たちの悪者。
ちなみに、その悪者は俺らしか知らない。

「ひっさしぶり」