僕、悪い子なんです (ページ2)

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今日も見かけるあの見慣れた光景は、いつも通り
自分の口から出る言葉は｢懲りないな｣。たまにしない日もあるけれど毎日と言っても過言ではない。

黒髪の華奢な女の子と絶妙なキスを交わしている。
腰に手を回していて、まぁなんと扱い方がよくわかってること。
女の子は彼の行動で本気で自分のことが好きって思っていたりするのだろうか？思っているのなら、可哀想に。
彼は貴方のことを弄んでいるだけだぞ。

｢ ... ｣

そんな彼の行動に俺は溜息を吐きながら、自分が担任を務めている教室へ行くと、何やら一人の男が教室にいた。嗚呼、もう放課後だろうか。今日は部活も無いしみんなも早めに帰ったな。だからあんなところで…

今はそういうことを考えるんじゃない。暇そうに窓辺で本を読む相手に近付けば、気付いたように顔を上げ、俺を見た。

彼は俺が、彼奴と関係を持っていることを知っている。何故ならば、そ俺を見る目の奥には炎がバチバチと燃え上がっているんだ。それと、｢最近ヒョンとはどうですか｣と、いきなり聞いてくることがあった。最初はヒョンは誰のことかも何も理解出来ず反応は鈍くなってしまったが、後になればその彼とよく絡んでいる人がその人だったことから、俺と彼奴の関係を持っていることを把握していることが分かった。

｢先生、ジニヒョンはどこにいるんですか｣

｢ ...また先生に呼ばれてるんじゃないの｣

｢ありがとうございます｣リュックサックを持ちながら相手は言う。その礼を言った顔は、調味料で例えれば塩だ。そんな相手は、背中を向けて静かに出て行く。1度相手に｢ヒョンが嫌がることしたら、ただじゃ起きませんから｣なんて脅されたことがある。実は彼だけではない、彼奴の後輩にも直接ではないけれど視線で言われたことがあった。
俺は確かに彼奴と関係を持っているし、危ないことも分かっている。けれど、彼奴が止められない以上、俺も止められないんだ。

... 生徒に依存してると自覚している自分に、またため息を着けば、いつもの生徒指導室へと足を運ぶ。

｢彼奴のことは俺が指導してやるから安心してろよ｣

顔が見えないのに、口角が上がったのはよく分かった。