♪ワルシャワの秋 Sho.S.♪2.5 修正版

あれから・・・・・（あなたSide) ページ8

彼が帰国してから、コンクールに向けて、課題曲の最終調整を入念に行う。

特に、一次審査の課題曲は、後々のステージにつながるので一段と気を引き締めて何度も調整する。

今回の課題曲として選んだ曲は、今までコンクールやリサイタルなどで弾いたことがある曲ばかりなので、いつものステージと同じテンションを保とうとするが、やはりここは、世界三大音楽コンクールの1つということもあってか、4月の予備審査にしても、
それ以降も異様なプレッシャーとの戦いであった。

当然、プロや音大生とは言え、そこは、人間。プレッシャーの内容、重みはそれぞれだけど、あるのは事実。

もちろん、私も例外ではなく、ステージが近くなるにつれ、自分の音ではないのではと錯覚するほどだった。

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しかし、今回は・・・・・・。


プレッシャーはある一方、でもどこか身も心も軽く感じ、そのことがいい意味で演奏につながっているようである。


レスナーの先生にも

「う〜ん何ていうか・・・・・。研ぎ澄まされた、そしてどこか優しさがあふれているというか・・・・・・・・。今までのAの音とは違う・・・・・・。でも、予備審査のときよりずっとショパンらしい音楽だから・・・。」

と、珍しくお褒めの言葉をいただいた。

「自分でもよくわからないのですが・・・・・。」 と返答したものの、やはり気になる、

その理由・・・・・・・

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それが分かるまでの時間は、そう長くはかからなかった。

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