♪ワルシャワの秋 Sho.S.♪2.5 修正版

二次予選結果発表 ページ20

いよいよ二次予選結果発表である。

三次予選は20名に絞られる。

当初の予定より大幅にずれて、20名の名前が呼ばれる。
順次、エントリー番号と名前が呼ばれた。

「25：A Ｓａｇａ」

唯一、三次予選が決定した日本人コンテスタントであり、彼女の名前が呼ばれたとたん、あたりは騒然とした。

彼女の今までのコンクール歴の業績からいけば、「想定外」であった。
一方、コンクール荒らしといわれたり、前回のファイナリストであったコンテスタントの名前はなかった。


いろいろな評論家の方々のインタビューより、「他の国のコンテスタントはヨーロッパの正統派の品格あるショパン訴えるものがあったが、日本人はきちんと弾かなくてはという気持ちが先行してばかりのような気がしました。そこが、今回の結果なのでしょう。」と、

一方、唯一三次予選に進出した嵯峨Aは、

「彼女は、きちんと弾かなくてはというよりも、たとえ自分の解釈が何をいわれようと「私はこうショパンはこうなのよ！」と、ただ押しつけだけではなく、理路整然とした弾き方で訴えかけている。さらにマズルカ、ポロネーズは、本当に隅々まで手抜かりなく弾きこなせているし、解釈も申し分ない。ここまでマズルカの弾けるコンテスタントは珍しい。」といいう評価が大半であった。


そして、(人6)生中継では、前回同様下川先生のコメントをいただくと、彼女のことをかなり好評価しており、他の先生方と同じ評価をしていた。


その後、三次予選唯一の日本人コンテスタントということから、嵯峨Aを中心に取材、マークするよう局からの指示があった。

もし、彼女がファイナル進出した場合、彼女のステージを独占生中継にして緊急生放送にすることが決定した。

もう、こうなったら、ただ彼女が最後のコンチェルト(協奏曲)まで弾いてほしいと、キャスターであることを忘れ、ただひたすら願っていた。

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