トリプルフェイスさんが育休を取るって聞かない話【降谷零】【安室透】

育休18 ページ18

そんなこんなで戌の日当日。
それまでに腹帯を買って準備をして水天宮のある神社まで歩いて散歩をする。
正直いってこんな頻繁に零とお出かけなんて後ろから刺されそうだ。


「何後ろばかり気にしてるんだ？」

「あ、いやー…零のファンに刺されそうで」

「っ…脅されてるのか？！」

「いやいやいやいや！ちがうから！！そういうのないから！！その物騒なの仕舞おうか！」


途端に絶対零度の笑み(むっちゃ怖いやつ)を向けられて
これ1番胎教に悪いやーつ。
中身見えないし見たくないけど、それ発砲しちゃうやつだよね？？
貴方の存在が今1番怖いわ。
いや、迂闊な発言した私も悪いけどさ。


「や、だってこんなに頻繁にお出かけなんて滅多にできないじゃない？」

「それは…そうだが」

「つぶちゃんに感謝だね。零と一緒にいられる時間を作ってくれて」

「そうだな………ひとりにさせてしまうことが多くて悪い」


シュン、としたような申し訳なさそうな零の瞳はジッと私を捉えて離さない。
ふわりと頭を撫でられることが擽ったくて暖かくて嬉しくて。




｢私たちは「家族」だもの。大丈夫だよ。忙しくても1人の時間が多くても零はちゃんと帰ってきてくれる。そうでしょう？｣



「ああ、そうだな。いつでも俺の帰る場所はここだ。」




前から抱きしめるとお腹から当たるようになった身体を愛おしく感じながらも、目の前にいる零を抱きしめたのだった。

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