桃色の指先と翡翠の憂鬱 37

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川島先生もベッドルームに入って、佐久間を真ん中にして横になった。


阿｢如恵留、眠る佐久間は天使だよね｣

目を閉じてると佐久間の長い睫毛がよく見える。

川｢本当に佐久間は天使です。今日は何度も踊ったので疲れてますね｣

阿｢このほくろも可愛いし、閉じてても上がってる口角も可愛い｣

川｢佐久間は全て可愛いですね｣

阿｢うん｣

川｢明日から学校に行かないこと、まだ実感ないです｣

阿｢俺も、川島先生いないことが信じられないよ｣

川｢阿部先生、お昼ご飯1人になってしまいますね｣

阿｢大丈夫だって。佐久間と出会う前は1人だったから｣

川｢大ちゃんから聞いたんですけど｣

阿｢うん｣

川｢阿部先生の良いところは、俺を好きになってくれたところだそうです｣

阿｢それは書けないね｣

川｢はい｣

阿｢書けないことも不満だったかもね｣

川｢佐久間はあの時、阿部先生が受け入れてくれたことをずっと感謝してるんです｣

阿｢俺は、佐久間がゲームで声をかけてくれた日のことが忘れられないよ｣

川｢ボス戦でしたっけ｣

阿｢うん。1人でやるより仲間がいた方が良いって佐久間に教えてもらった｣

川｢僕は阿部先生と佐久間とのクリスマス会です｣

阿｢懐かしいね。あのネクタイピンがあれば学校でも川島先生は一緒だよ｣

川｢はい｣




阿｢明日、18時からだよね？｣

川｢はい。佐久間は二日酔いでしょうから、僕が連れて行きます｣

阿｢それだと如恵留が飲めないよ｣

川｢オープンカーで行きますから｣

阿｢それならさなぴーに頼めるね｣

川｢阿部先生、困った時は僕を呼んでくださいね｣

阿｢うん。大丈夫｣

川｢阿部先生｣

阿｢如恵留、さっきからなにか言いたそうだよね｣

川｢いえ。おやすみです｣

阿｢如恵留、休業中くらいは自由に生きてよ。おやすみ｣


川島先生は俺に何か話しがあるはず。

言いたくないのなら聞かない。

川島先生は自分の心の内を見られたくない人だから。

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