桃色の指先と翡翠の憂鬱 30

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Snow Manみんなで旅行したのはもう3年前か。

あの時、佐久間が俺と川島先生、どっちも選べないって言ってた。

あの旅行でめめに俺は背中を押されて、佐久間にプロポーズして。



Snow Manがまだ9人というより、ペアが4組プラスラウだったな。

レコーディングの時気付いたけど、お互いの呼び方も変わってる。

ゲームで出会った仲間が、今は9人のリアルの仲間になってる。

グループSNSに買ったものを上げたり、ペア関係なく仲良くなった。

ふっかとこーじはよくご飯に行く。

ふっかは自宅で仕事してるから、こーじがあえて外に連れ出してくれてるし、ひーくんと佐久間はデートするし、しょっぴーはめめとこっそり出かけてる。

B型同士で合うらしく、反動でこーじは舘様とも仲良くなってる。

俺は教師の忙しさと川島先生の存在で、ふっかとしか繋がってないな。

グループSNSも学校のグループがうるさくて、あまり覗けてないし。

佐久間が大事な用件は俺に伝えてくれるから事足りてる。


川｢S.A寄りますか？｣

佐｢のえちゃんトイレ…｣

阿｢佐久間、トイレ行きたいの？｣

川｢静かだから行きたいと思ってたよ｣

佐｢うん…｣

阿｢暑いから寄ったら屋根閉めてよ｣

川｢そうですね。佐久間の日焼けも心配ですから｣

夏は佐久間の誕生日なのに、佐久間は夏が苦手。

日焼けと暑さにとことん弱い。


S.Aに停まって、3人でトイレに入った。

手を洗って、服で拭こうとする佐久間にハンカチを渡す。

阿｢佐久間、クレープ食べる？｣

佐｢食べる｣

川｢3つ買ってきますね｣


川島先生がクレープを買いに行って、佐久間と日陰のベンチに座った。

佐｢あべちゃん｣

阿｢なに？｣

佐｢のえちゃん妹さん来ないって｣

阿｢結婚式？｣

佐｢うん。なんか、兄妹ケンカしたんだって｣

阿｢如恵留が？なんで？｣

佐｢理由は教えてくれなかったけど、のえちゃんは許せないって言ってた｣

阿｢そうなんだ…｣

佐｢あべちゃんから聞いてみてよ｣

阿｢如恵留が話してくれるのを待つよ｣


浮き足立ってる川島先生に、ケンカのことは聞けない。

これからプロポーズするし、大事な場所に行く前に川島先生を悲しくさせたくない。



クレープを同じ種類、3個買って来た川島先生が俺と佐久間に渡して隣に座った。

なぜ同じものって思ったけど、お揃いって佐久間が喜んでるからいいや。

半分も食べられなくて、佐久間に押し付けた。

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