桃色の指先と翡翠の憂鬱 26

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阿｢佐久間、川島先生のパソコン、全てのデータにアクセス出来るから気をつけてね｣

佐｢佐久間先生です｣

川｢佐久間先生、見たい映像あったらクリックすると拡大出来るしズームも出来るよ｣

阿｢川島先生、これ見せてどうするの？｣

学校の防犯カメラは廊下とかアリーナとか。教室内には設置してない。


川｢阿部先生、今日の授業予定を佐久間にメッセージしてください｣

阿｢うん｣

川｢佐久間先生このカメラは1年生のクラスの廊下ね｣

佐｢わかった。これであべちゃんとのえちゃん見れる？｣

川｢佐久間先生、正解｣

阿｢カメラ動かせる？｣

川｢はい。こうすると、1-Bのドアから教壇が見えます｣

佐｢おおーすごい｣

阿｢え。ずっと佐久間に見られるの？｣

川｢カメラにウインクしたら佐久間先生喜びますよ｣

佐｢あべちゃんやってね｣

阿｢…｣

防犯カメラに手を振ったら、生徒にドン引きされそうだし。



佐｢あべちゃんとのえちゃんで競走です。手を振るが1点、ウインクが3点投げキッスが10点です｣

川｢佐久間、僕ウインク出来ない…｣

阿｢川島先生の弱点発見｣

佐｢のえちゃんやってみて｣

川島先生が照れて必死にやったけど、両目つぶってる。

阿｢可愛い｣

佐｢のえちゃん…100点！｣

川｢やった。勝っちゃった｣

顔が赤くなって、照れてる川島先生が可愛すぎる。

佐｢あべちゃんのえちゃん時間大丈夫？｣

時計を見るともうすぐ朝礼の時間。

阿｢佐久間、またね｣

川｢佐久間、困ったことあったら連絡してね｣

佐｢いってらっしゃい｣

川島先生と職員室まで走った。


副校長が立ち上がって朝礼は始まってた。

川島先生が真顔で、遅れてごめんなさいって最敬礼をして一緒に頭を下げた。

副｢始まったところだから大丈夫｣

言い訳もせず先に謝っちゃう川島先生は強いな。

川島先生と席に座って呼吸を整えた。


隣のC組の先生がメモをくれた。


2人で遅刻って何してたんですか？


川島先生にそのまま渡すと、川島先生が胸ポケットのボールペンで返事を書いた。


馬に蹴られますよ


人の恋路を邪魔する奴は馬に蹴られてって慣用句か。

その下に馬の絵を描くと、C組の先生が声を殺して笑ってる。

朝礼の内容が一切頭に入って来ないんだけど…。

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