桃色の指先と翡翠の憂鬱 21

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ふっかは星月夜とおもちゃで遊び始めた。

銀世界は…川島先生と寝ているか。


深｢お。こいつなかなかやるなっ｣

阿｢あんまり興奮させないでよ｣

深｢なんでっ？｣

阿｢星月夜が興奮すると銀世界が不安になっちゃう｣

深｢兄弟だっけ？｣

阿｢うん。こっちが弟ね｣

深｢ニューヨーク行くなら俺たちで預かってもいいからねっ｣

阿｢川島先生は連れて行くと思うよ｣

深｢そっか。俺たちも飼いたくなってきたよっ｣

阿｢良いんじゃない？子どもみたいな感覚で｣

深｢猫が子ども…それで飼ったの？｣

阿｢さっくんの希望｣

深｢さっくん動物好きだからねっ｣

阿｢うん。抜け毛を集めてさ、丸めてボールにして。それも可愛いって大事にしてるよ…｣

深｢抜け毛？？｣

阿｢佐久間の部屋にあるから持ってこようか？｣

深｢怖いけど見たいっ｣

佐久間の部屋にあるガラスの棚から、白くて丸いボールを持って来た。

阿｢これ｣

深｢これか…ちゃんとボールになってるっ｣

星月夜が匂いを嗅いでる。

阿｢どんどん大きくなってるよ…｣

深｢猫飼うとこんな楽しみもあるんだねっ｣

阿｢最初、気持ち悪かったけど、今は俺も可愛い｣

深｢これあれだ！ケサランパサラン！｣

阿｢ゲームにもいるよね、ケセランパサランだけど…｣

深｢あれ、昔探すの大変だったよなっ｣

阿｢そうそう、みんなで分散して探したね｣

深｢なんか懐かしいなっ｣

アプリの通知音が鳴った。

阿｢誰が来たみたい｣



玄関のドアを開ける前に、ドアが開いた。

一瞬お父さんかもと思ったけど、佐久間だった。

佐｢あべちゃーーん｣

佐久間は手ぶらだ。

真｢阿部さんお邪魔します｣

真田くんがケーキの箱を持ってる。

佐久間を受け止めて抱きしめる。

阿｢佐久間おかえり。真田くんようこそ｣

佐｢あべちゃん、のえちゃんは？｣

阿｢川島先生寝てるから、佐久間起こしてあげて｣

阿｢真田くん、ケーキありがとね｣


佐久間はベッドルームに入っていった。

真田くんから受け取った箱を俺の部屋の冷蔵庫に入れて戻った。

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